実習ノート全62レッスン

SharePoint データ管理 実習ノート

ユースフル「SharePoint データ管理コース」(講師:ユースフル 大原)の動画の内容を、読み物として整理しました。チームサイト「SalesTeam」を作り、ファイルの保存・共有、ライブラリ(Meeting)の整理、リスト(SalesProject)の進捗管理、SharePoint エージェントまでを、動画と同じ順番で自分の環境で試せるようにしてあります。

使い方:手順の番号の下にあるチェックボックスで、できたところに印を付けられます(このブラウザに保存)。この形の文字はクリックするとコピーできます。画像はクリックで拡大できます。

※画面は収録時点のものです。SharePoint・Teams・Copilot の画面やメニュー名は更新で変わることがあります。Copilot による検索と SharePoint エージェントには有償の Microsoft 365 Copilot ライセンスが必要です。「使用ファイル」はコースフォルダ内の「配布資料」(Meetingライブラリ作成用ドキュメント/リスト_見本サンプル(Sales Project).xlsx/社内規定エージェント作成用ドキュメント)です。

作るものと学ぶこと一覧

作るもの中身レッスン
チームサイト SalesTeamTeams のチームから作成。チャネルごとのフォルダー(General・商談管理)#10#11
ライブラリ Meeting商談議事録9ファイル+列(Customer/Status/MeetingDate/Person/Link)とビュー#12#13#25#37
リスト SalesProjectプロジェクト進捗台帳(Team/Owner/Status/日付/Links/Progress)、ボード・カレンダービュー、Teams タブ#41#52
SharePoint エージェント社内規定エージェント(Regulation ライブラリ)、商談議事録エージェント(Meeting ライブラリ)→ Teams へ追加#58#61
#レッスンポイント
03なぜ今学ぶのか1日65分の情報検索、暗黙知→形式知、AI時代の情報基盤
06OneDrive と SharePoint作る場所(個人)と活かす場所(チーム)
07基本構造テナント>サイト>ライブラリ/リスト
10サイト作成(SharePoint)チームサイト/コミュニケーションサイト、サイト名は英数字
11サイト作成(Teams)チームを作ると裏でサイトができる(おすすめ)
13アップロード深いフォルダー階層は作らずフラットに
14バージョン管理ファイルは1つで上書き、復元は新バージョンとして追加
15共同編集とチェックアウトチェックイン=確定、破棄=なかったことに
162段階のごみ箱第2段階はサイト管理者、合計93日
18リンクの共有リンクのコピー/共有、アクセス権・有効期限、Copilot でメッセージ作成
19チャネルで共有アップロード=SharePoint、クラウドファイル添付=OneDrive のリンク、置き換える
20チャットで共有添付は OneDrive に複製ができる → 更新する資料はリンクで
21共有のベストプラクティス個人=リンク、チーム=チャネル、社外=ポリシーに従う
24メタデータファイルに付ける仕分け用の属性情報=列
2529列の作成テキスト(255文字/複数行)、選択肢(Excel からコピペ)、日付、ユーザー、ハイパーリンク
30メタデータの入力グリッドビュー、コピペ・フィル、詳細ウィンドウ
3134フィルター・並べ替え・グループ化・ビューフィルターウィンドウに固定、グループにドロップで自動入力、パブリックでないビュー
35列の書式設定条件付き書式で承認済みをグレーに
3637素早くアクセスピン留め、お気に入り、クイックアクセス、OneDrive へのショートカット
40リストと Excel5,000件以下・ステータス更新・チームで共有ならリスト
4142タイトル列・既定の列タイトル列は削除不可、ID は欠番あり、登録者・更新日時
44数値列パーセンテージの最大許容値は「1」
45アイテムの入力入力フォーム/グリッドビューで Excel から一括貼り付け
46データの可視化データバー、JSON で円グラフ
47入力フォームフォームの編集、Forms 連携(分岐・リンク共有)
49列の削除列とデータは復元できない → 非表示も検討
50ボード・カレンダーカードのカスタマイズ、期間表示/特定の日付だけ表示
51条件付き書式期限超過を赤く
52Teams のタブにリスト既存のリストを追加
5455SharePoint 検索組織全体・サイト・ライブラリ・リスト、範囲は絞るほど見つかる
56Copilot で社内検索作業コンテンツでサイトを指定、[検索]→概要→対話
57SharePoint エージェントとは社内ナレッジだけで回答、FAQボット
5859活用ケース社内規定(Web から取らない)、商談議事録(時系列・As-Is/To-Be・メタデータで抽出)
60エージェントの作成AI アクション → エージェントの作成、ソースはライブラリ・ファイル単位で
61Teams へ追加Teams のリンクのコピー → チャネル/チャット、@メンション、アクセス権の確認

用語メモ

用語意味
テナント会社全体・組織全体。契約している Microsoft 365 の環境そのもの(ビル)
サイト部署・チーム・プロジェクトごとの場所(フロア)。メンバーと権限を管理する単位
チームサイト/コミュニケーションサイトチームサイト=メンバー間でファイルを共有・編集(横)、コミュニケーションサイト=社内ポータル(縦)
ライブラリ(ドキュメントライブラリ)ファイルを保管するキャビネット。既定の「ドキュメント」は Teams のチャネルと連動
リストファイルを持たないデータを管理する簡易データベース(台帳)。1行=アイテム
メタデータファイルに付ける仕分け用の属性情報。SharePoint では「列」として持たせる
ビューフィルター・並べ替え・グループ化・表示列などの見え方を保存したもの。パブリックにしなければ自分だけのビュー
グリッドビューExcel のようにセルに直接入力・コピペできる編集モード
チェックアウト/チェックインチェックアウト=一時的に自分だけが編集できる状態、チェックイン=変更を確定して公開
バージョン履歴更新するたびに自動で記録される編集履歴。過去の版を開く・復元できる
第2段階のごみ箱ごみ箱から削除したものが移る場所。SharePoint ではサイト管理者のみ、OneDrive では自分で開ける
リンクの共有ファイルの保管場所(URL)を渡す共有方法。相手は常に最新版を見られる
SharePoint エージェント指定したサイト・ライブラリ・ファイルの社内ナレッジだけを参照して回答する Copilot のエージェント
セクション1 SharePointのキホン

#01はじめに

講師はユースフルの大原さん(生成AI・Microsoft 365 領域の法人研修や動画講座を担当)。「探したいファイルがどこにあるかわからない」「社内の情報連携がうまくいかない」という現場の悩みを、SharePoint で解決する講座です。

Copilot をはじめとした生成AIの活用が進んでいますが、社内の情報が整理されていないと、AIを使っても欲しい情報を探したり業務に活かしたりするのは難しい。だからこそ情報の置き場所を整えることが大切です。

本講座で学ぶ4つのこと

  1. ファイルの保存と共有のテクニック
  2. ドキュメントライブラリを使ったファイルの整理
  3. SharePoint リストによるタスクの進捗管理
  4. Copilot や SharePoint エージェントによるナレッジ活用
#01 画面 5

操作方法だけでなく、「ファイルをどこに置けばいいか」「チームでどう共有するか」「どうすれば情報が見つかりやすくなるか」という社内情報管理の設計の考え方まで押さえます。

講座のゴール:チーム全体の生産性を高める仕組みを作れるようになる。

使用ファイル:コースフォルダ内「配布資料」(社内規定エージェント作成用ドキュメント/Meetingライブラリ作成用ドキュメント/リスト_見本サンプル(Sales Project).xlsx)。講座ページの「講座で使用するファイルのダウンロード」から入手します(スマートフォンからはダウンロードできないため PC で)。

#02このセクションで学ぶこと(SharePointのキホン)

具体的な操作に入る前に、SharePoint の全体像を整理するセクションです。ここを押さえておくと、この後の学習がスムーズに進みます。

  • そもそも SharePoint はどんなツールなのか(#04
  • なぜ今 SharePoint を学ぶ必要があるのか(#03
  • Microsoft 365 の中での SharePoint の役割#05
  • よく比較される OneDrive との使い分け#06
#02 画面 3

#03なぜ今、SharePointを学ぶのか

SharePoint を「単なる保管場所」から「活用できる基盤」へ。なぜ今学ぶ必要があるのかを、数字と具体例で整理します。

1日65分を「探す」ことに使っている

#03 画面 3
  • ビジネスパーソンが社内情報の検索に使う時間は1日平均65分。月にすると約20時間、つまり毎月まる2日以上を「情報を探す」だけに使っている計算です。
  • 見つからないと「あのファイルどこ行ったっけ?」と周りに聞くことになり、自分だけでなく同僚や組織全体の時間まで奪ってしまう

「宝の持ち腐れ」問題

#03 画面 4

一生懸命作った資料を個人のPC(ローカル環境)に眠らせたままだと、組織で活かせない暗黙知になります。誰もがアクセスしやすい場所に置けば、組織のナレッジ(形式知)として活かせます。これを実現するツールが SharePoint です。

情報管理の「これまで」と「これから」

#03 画面 5
これまで(Before)これから(After:SharePoint)
探しやすさ複雑なフォルダ階層に眠っていて見つからないすぐにファイルが見つかる
中身の把握開かないと中身がわからない開かなくてもある程度中身がわかる
AI活用蓄積した情報を AI が読み取り、業務を助けてくれる

講座のゴール:AI時代における「チームの情報基盤」をつくる

#03 画面 6
  1. ファイルを適切に保存・管理する方法
  2. 組織のメンバーにスマートに共有・連携する方法
  3. 社内の情報や資料を構造化して整理する方法

#04SharePointの基本的な機能

SharePoint には大きく2つの機能があります。「縦の情報伝達」と「横の情報共有」です。

#04 画面 2
① 全社ポータルサイトの機能② 組織のデータベース機能
方向の情報伝達(上層部 → 従業員)の情報共有(メンバー同士)
経営層からのメッセージ配信、社内規定・マニュアルの周知、全社イベントやニュースの告知ファイルの共有・蓄積、共同編集などナレッジシェアの仕組み
本講座のテーマは ② 組織のデータベース機能が中心です。(①のポータルサイトづくりは「SharePoint サイト構築コース」で扱っています。)

#05Microsoft 365におけるSharePointの役割

Teams や SharePoint を別々のツールと捉えがちですが、実は裏側でシステムとしてつながっています。この構造を理解すると業務効率化がさらに進みます。

#05 画面 3
  • Teams で新しいチームを作成すると、裏側で自動的に SharePoint のサイト(Webサイトのようなもの)が1つ作られる。そのサイトをもとに、Copilot で作ったエージェントを組織のメンバー全体に共有できる。
  • Teams のチャネルでメンバーに共有した資料は、裏側で SharePoint サイト(ドキュメント → General など)に自動で格納され、最終的に Copilot のナレッジとして活用できる。

情報資産を有効活用する3つのサイクル

SharePoint で情報を正しく整えるTeams のコミュニケーションで活かすCopilot で新しい成果物を作る

このサイクルを円滑に回すための土台づくりとして、本講座では SharePoint の活用方法を学びます。

#06OneDrive と SharePoint の使い分け

どちらもオンラインのクラウドストレージですが、役割ははっきり違います。「作る場所」と「活かす場所」です。

OneDrive(作る場所)SharePoint(活かす場所)
位置づけ個人のオンラインストレージチーム全員でシェアする情報資産の置き場
置くもの作成途中の資料のドラフト、自分だけが使う個人的な資料(まだ他人に見せる段階でないもの)完成した資料、チームのマニュアル、公式文書
OneDrive で資料を作る完成したら SharePoint に移す組織のメンバーがいつでも見られる
「作る → 組織で活かす」の流れを意識するだけで、情報の属人化を防ぎ、チーム全体の生産性を上げられます。

#07SharePointの基本構造

SharePoint を使い始めると専門用語がたくさん出てきます。まずは4つのキーワードと、その親子関係を押さえましょう。

#07 画面 5
キーワード例えると中身
テナント1つの大きなビル会社全体・組織全体。会社で契約している Microsoft 365 の環境そのもの
サイト部署・チーム・プロジェクトごとのフロア営業部のフロア、プロジェクトAのフロアなど。この単位でメンバーを集めたり権限を管理したりする
ライブラリファイルを保管するキャビネットExcel・PowerPoint・PDF などのファイル
リスト簡易的なデータベース(台帳)ファイルを持たないデータ。タスクの進捗管理表、備品の管理台帳など、これまで Excel の表で行っていた管理
この親子関係さえ理解できていればバッチリ。「今は営業部のサイトで仕事をしている」とイメージできるようにしましょう。

#08OneDriveとSharePointへアクセスしてみよう!

Microsoft 365 Copilot のホーム画面から、OneDrive と SharePoint を開く方法です。

  1. Microsoft 365 Copilot のホーム画面にアクセスする。
  2. 左側のサイドバーの一番下にある [アプリ][すべてのアプリ] をクリック。Microsoft 365 の各種アプリへのリンクが表示される。
    #08 画面 2
  3. 一覧から [OneDrive] を選択。
    #08 画面 3
  4. OneDrive が開いた。ここに表示されるファイルは基本的に自分にしか見えないクローズドな環境。資料のドラフトや個人的な資料をどんどん保存していく。
    #08 画面 4
  5. 同じように [アプリ] の一覧から [SharePoint] を選択。
    #08 画面 5
  6. SharePoint のスタートページが開く。自分のチームのサイトや最近よくアクセスするサイトなどが表示され、ここから組織ごと・プロジェクトごとの SharePoint サイトに入っていく。
セクション2 サイト構築とファイルの保存

#09このセクションで学ぶこと(サイト構築とファイルの保存)

SharePoint のサイトを使ったチームの環境づくりを、実際の画面で進めるセクションです。

  • SharePoint や Teams からサイトを作成する(#10#11
  • ファイルを入れる箱であるライブラリを用意し、実際にファイルを保存する(#12#13
  • 実務で安心して使うためのバージョン管理・共同編集・ごみ箱#14#16
#09 画面 2
#09 画面 3

#10サイトを作成してみよう!(SharePointから作成)

サイトの作り方はいくつかありますが、まずは最も基本的な「SharePoint のスタートページから作る」方法です。

  1. SharePoint のスタートページを開き、画面左上の [+ サイトの作成] をクリック。
    #10 画面 2
  2. サイトの種類を選ぶ画面が出る。チームサイトコミュニケーションサイトの違いは次のとおり。
    #10 画面 3
    チームサイトコミュニケーションサイト
    組織のデータベース機能。部署やプロジェクト単位でメンバー間でファイルを編集・共有し合う横方向の情報共有向き社内ポータルサイトを作る機能(会社の掲示板のイメージ)。経営層のメッセージや社内ニュースなど、特定の発信者が全社員へ発信する縦方向の情報伝達向き
  3. 今回はメンバーで情報やファイルをシェアし合う環境を作りたいので [チームサイト] をクリック。
    #10 画面 6
  4. テンプレートは [標準チーム] を選び、右下の [テンプレートを使用]
    #10 画面 7
  5. サイト名を英数字で入力する(例:SampleSite)。
    #10 画面 9
    サイト名は必ず英数字で。サイト名がそのままサイトアドレス(URL)に使われます。SharePoint のサイトアドレスには日本語を使えず、しかも後から変更できません。後で見てもどのサイトか一目でわかる、意味の通った英数字の名前にしましょう。
    SharePoint 上に表示されるサイト名は後から日本語に変えられます。最初は英数字で作り、必要に応じて日本語に変更しましょう。
    #10 画面 10
  6. [次へ] → 言語などのオプションを確認して [サイトの作成]
    #10 画面 12
  7. サイトに参加させるメンバーを入力する。名前の右の [メンバー] をクリックすると メンバー/所有者 を選べる(サイトに対する権限設定)。
    #10 画面 13
    メンバーは所有者に比べて一部の権限が制限されます。
  8. 今回は自分を所有者に設定し、右下の [完了]。チームサイトの作成が完了。
    #10 画面 15

サイトの作り方にはもう1つ、Teams から作る方法があります(次の #11)。

#11サイトを作成してみよう!(Teamsから作成)

Teams でチームを作ると、裏側で自動的に SharePoint のチームサイトが作られます。実務ではこちらの方法がおすすめです。

  1. Teams で [すべてのチームを表示](チーム一覧)→ 右上の [チームを作成]
    #11 画面 2
  2. チーム名を英数字で入力(今回は営業部門を想定して SalesTeam)。最初のチャネル名は […] から 一般 に設定し、[作成]
    #11 画面 3
    チーム名がそのまま、自動で作られる SharePoint サイトのサイト名(アドレス)になります。日本語にするとサイトアドレスがわかりにくくなります(下の比較を参照)。
  3. メンバーの追加画面が出る。今回はテストなので スキップ
    #11 画面 4
  4. SalesTeam のチームができた。[共有済み] タブの […][SharePoint で開く]
    #11 画面 6
  5. 「SalesTeam」という SharePoint サイトが立ち上がっている。最初に作った一般チャネルの General フォルダーもできている(チャネルを作るとチャネルごとにフォルダーが自動で作られる)。
    #11 画面 7
  6. Teams の画面に戻ると、SharePoint サイトの画面と見た目がまったく同じ。これは Teams が SharePoint サイトを見に行っている状態
    #11 画面 9
ファイルやフォルダーの実体はすべて SharePoint サイトに格納されています。SharePoint から直接サイトを作ると、後で Teams と連携させるときに二度手間になるため、まず Teams でチームを作り、裏側でサイトを自動で立ち上げる手順がおすすめです。

サイト名を英数字にする理由(アドレスの比較)

  • チーム名を日本語の「営業部」で作ったサイト:アドレスの末尾に msteams_… のような、日本語と関係がなくパッと見で何のサイトかわからない表記が自動でついてしまう(英数字に変換される過程でわかりにくい URL になる)。
    #11 画面 13
  • 英数字の「SalesTeam」で作ったサイト:アドレスが …/sites/SalesTeam とチーム名そのままで、一目で判別できる。
    #11 画面 14
サイト名に限らず、この後出てくるドキュメントライブラリの名前など、最初は英数字で名前を付けるのが SharePoint の重要ポイント。後から見返したときの管理のしやすさにつながります。

#12ドキュメントライブラリを作成してみよう

ファイルを保管するキャビネット=ライブラリを作ります。Teams のチャネルごとに作られるフォルダーと、通常のライブラリを分けて見ていきます。

#12 画面 2

ライブラリはファイルを格納する箱です。例えば「議事録ライブラリ」なら、その箱の中に議事録のファイル1つ1つが入ります。

既定の「ドキュメント」ライブラリと Teams チャネル

  1. #11 で作った SalesTeam のチームサイトを開き、左のナビゲーションの [ドキュメント] をクリック。これがチームサイトに既定で用意されている「ドキュメント」という名前のライブラリ。Teams のチャネルごとのフォルダー(今は一般チャネルの General)が入っている。
    #12 画面 3
  2. Teams で新しいチャネルを作ると、このライブラリに新しいフォルダーが作られる。Teams と「ドキュメント」ライブラリは連動している。
    #12 画面 5
  3. Teams のチャネルでファイルを共有したり、[共有済み] タブからアップロードしたりすると、そのチャネルに対応するフォルダーに自動的にファイルが格納される(詳しくはセクション3のファイル共有で)。
    #12 画面 6

新しいドキュメントライブラリを作る

実務では、既定の「ドキュメント」以外に新しいライブラリを作っていくことがほとんどです。

  1. 左のナビゲーションの [ホーム] でサイトのホームに戻り、[+ 新規][ドキュメント ライブラリ]
    #12 画面 8
  2. [空のライブラリ] を選択。
    #12 画面 9
  3. ライブラリの名前を英数字で入力する。今回は議事録用のライブラリを想定して Meeting[作成]
    #12 画面 10
  4. Meeting ライブラリが完成(中身はまだ空)。
    #12 画面 11

#13ファイルのアップロード

作ったライブラリにファイルをアップロードします。方法は2つ。あわせてフォルダーの注意点も押さえます。

使用ファイル:配布資料「Meetingライブラリ作成用ドキュメント」(商談議事録_A社_251015.docx など9ファイル)

  1. 方法①:ライブラリの画面で [アップロード][ファイル]
    #13 画面 2
  2. 追加する議事録を選ぶ。複数ファイルを一気にアップロードしたい場合は、複数選択した状態で [開く]
    #13 画面 3
  3. ファイルがアップロードできた。
    #13 画面 4
  4. 方法②:エクスプローラーからファイルを選び、ライブラリにドラッグ&ドロップして離すだけでもアップロードできる。
    #13 画面 5

フォルダーを作る(ただし最小限に)

  1. [+ 新規][フォルダー] を選び、名前を入力すると作れる(これまでのファイルサーバーと同じ感覚)。
    #13 画面 7
深いフォルダー階層は作らない。深い階層を作ると、SharePoint ライブラリならではのメリットが活かしにくくなります。フォルダーを作らなくても、メタデータという情報を与えれば簡単に仕分けできます(セクション4)。フラットな構造でファイルを保管し、フォルダーは最小限にしましょう。
#13 画面 10
まとめ:Teams のチャネルと連動したフォルダーが作られ、チャネルで共有したファイルはそこに自動保存される。実務ではライブラリを1つ1つ作り、その中でファイルを管理していく。

#14バージョン管理機能

ファイル名の末尾に「最終版」「最終版fix」「修正版」…と複製ファイルが乱立していませんか? SharePoint と OneDrive のバージョン管理機能を理解すれば、複製ファイルは不要になります。

複製が乱立すると、どれが最新か開かないとわからず、サーバー容量も圧迫されます。

バージョン履歴を見る・過去のバージョンを開く

  1. 対象ファイルの […][バージョン履歴]
    #14 画面 1
  2. これまでの編集履歴が一覧で表示される(いつ・誰が・何回目の編集として保存したか)。ファイルを更新するたびに自動でバージョンが記録される。
    #14 画面 2
  3. 最新がバージョン5のとき、バージョン3の状態を見たければバージョン3を選ぶ →「PowerPoint を開きますか?」で開く。
    #14 画面 3
  4. バージョン3のファイルが開き、その状態を確認できる。
    #14 画面 4

過去のバージョンに復元する

  1. バージョン3の [▼][復元]
    #14 画面 5
  2. ポップアップで [OK]
    #14 画面 6
  3. 復元した瞬間に新しくバージョン6が生成される。
    #14 画面 7
復元は古いバージョンに上書きするのではなく、復元した内容が新しいバージョンとして一番上に追加されます。バージョン3に戻した後で「やっぱりバージョン5に」と思っても、履歴が残っているので5を復元できる。何度でも行ったり来たりできます。

ファイル名の付け方・運用が変わる

#14 画面 10
  • これまで:ファイル名の末尾を変えてバージョン管理していた。
  • これから:ファイルは1つだけ。基本は上書き保存していくだけ。過去の状態が必要ならバージョン履歴から確認・復元する。
  • 同じようなファイル名があふれなくなり、見た目もすっきりして検索もしやすくなる

OneDrive でも同じように使える

  1. ブラウザー版の OneDrive で、対象ファイルの […][バージョン履歴]
    #14 画面 12
  2. 複数のバージョンが表示される。各バージョンの […] から開いたり復元したりできる。
    #14 画面 13

#15ファイルの共同編集とチェックアウト

SharePoint では複数人で1つのファイルを同時に編集できます。一方で「今だけは自分だけで慎重に直したい」「途中で上書きされたら困る」ときはチェックアウトを使います。

共同編集

  1. SharePoint のライブラリを開き、ファイル(例:営業定例メモ)を開く。
    #15 画面 2
  2. 共同編集中は、画面上部に今このファイルにアクセスしているメンバーが表示される。[挿入位置に移動] をクリックすると、その人がカーソルを合わせている場所に移動できる。
    #15 画面 3
  3. 相手が編集すると、その内容がリアルタイムで更新される。
    #15 画面 4
1つのファイルをみんなで同時に編集するので、無駄な複製ファイルが発生しない。チームで効率的に作業するときにおすすめです。

チェックアウト(一時的に自分だけが編集できる状態にする)

  1. 対象ファイルの […] → 一番下の [その他][チェックアウト]
    #15 画面 9
  2. ファイルにチェックアウトのアイコンが表示される(チェックアウト中のサイン)。
    #15 画面 10
  3. チェックアウトした本人はいつも通り開いて編集できる。
  4. 他の人が開こうとすると「他のユーザーによってチェックアウトされているため編集できません」と表示される。閲覧はできる
    #15 画面 12

チェックアウトを解除する:チェックイン/チェックアウトの破棄

編集が終わったらファイルを閉じ、[…][その他] を開くと、チェックインチェックアウトの破棄の2つが並んでいます。

#15 画面 15
チェックインチェックアウトの破棄
自分が行った変更を正式版として確定し、みんなに公開する。編集したら基本はこちらチェックアウトしてからの編集をすべてなかったことにする(元の状態に戻す)
  1. チェックイン:[チェックイン]を選ぶ → 必要ならコメントを残して [チェックイン]。チェックアウトのアイコンが消え、編集が確定する。
    #15 画面 18
  2. 破棄:途中まで編集したがやめる場合は [チェックアウトの破棄] → [はい]
    #15 画面 22
チェックアウトを破棄すると、チェックアウト中に行った編集は戻せなくなります。本当に不要なときだけ使いましょう。また、チェックアウトを多用しすぎると共同編集のメリットが活かせなくなるので、必要なときに適宜使うのがコツです。

#162段階のごみ箱機能

必要なファイルを間違えて削除した、ごみ箱を空にした後で「やっぱり必要だった」——そんなときに頼りになるのが、SharePoint と OneDrive の2段階のごみ箱です。

第1段階のごみ箱

  1. SharePoint サイトでファイルを選び、[…][削除] → ポップアップで [削除]
    #16 画面 2
  2. サイトの [ごみ箱] を開くと、削除したファイルが移動している。ファイルを選び、左上の [復元] をクリック。
    #16 画面 4
  3. 元のライブラリの場所に戻る。これが通常の第1段階のごみ箱
    #16 画面 5

第2段階のごみ箱

  1. 容量が逼迫してきたなどで、ごみ箱の左上の [ごみ箱を空にする] を実行すると、ごみ箱が空になる。
  2. ごみ箱を下にスクロールすると「第2段階のごみ箱をチェックしてください」という表示がある。クリックすると、ごみ箱から削除したファイルがここに移動している。ここからも同じように復元できる。
    #16 画面 6
SharePoint では、第1段階のごみ箱から削除したファイルは第2段階のごみ箱に移動します。この状態からまだ復元できます。

注意点

  1. 第2段階のごみ箱を開けるのはサイトの管理者だけ。ごみ箱から誤って削除したファイルを戻したいときは、サイトの管理者に復元を依頼する。
    #16 画面 9
  2. 保持期間:Microsoft 365 の標準設定では、削除された日から第1段階と第2段階のごみ箱を合わせてトータル93日間(約3か月)。過ぎると自動的に削除される。無期限に残るわけではない。会社の環境によって設定が変わっている可能性もあるので確認を。
    #16 画面 11

OneDrive のごみ箱

基本的な考え方は SharePoint と同じです。違いは、OneDrive の管理者は自分自身なので、第2段階のごみ箱にも自分でいつでもアクセスできる点です。

#16 画面 14
ファイルを削除してしまっても、2段階の守りがあります。まず落ち着いて、それぞれのごみ箱の中身を確認して復元しましょう。
セクション3 ファイル共有とTeams連携

#17このセクションで学ぶこと(ファイル共有とTeams連携)

SharePoint に保存したファイルを、周囲の人に正しく安全に共有する方法を学ぶセクションです。

  • リンクの共有機能(#18
  • Teams のチャネルで共有する場合(#19)、グループチャットで共有する場合(#20
  • シーンごとの使い分け#21
#17 画面 2
誰に・どこまで・どのように共有するか」を意識できると、チーム間の情報連携がスムーズに進みます。

#18リンクの共有方法(リンクのコピー・共有)

ファイルそのものを渡すのではなく、クラウド上の1つのファイルの保管場所(URL)を渡すのがリンクの共有です。

#18 画面 2
メールに添付リンクの共有
修正が入るたびに送り直し → バージョン1、2…とファイルが増え、最新版がわからなくなる。お互いのメールボックスにも重いメールが溜まるその後ファイルを上書き更新しても、相手は同じリンクをたどれば常に最新版を見られる(オンラインストレージならではの強み)

方法①:リンクのコピー

  1. SharePoint のドキュメントライブラリで共有したいファイル(今回は議事録)を選び、[リンクのコピー] をクリック。
    #18 画面 3
  2. 「リンクをコピーしました」と表示される。大事なのは下の文章。例:「リンクを知っているあなたの組織のユーザーが編集できます」=ここにリンクのアクセス権限が書かれる。
    #18 画面 4
    表示される既定のメッセージは会社の環境によって異なる場合があります。まず試して確認しましょう。上の例は「自分の組織のメンバーだけがアクセスでき、組織外の人はリンクを知っていてもアクセスできない」という意味です。
  3. あとはメールやチャットに CtrlV で貼り付けるだけ。
    #18 画面 7

リンクの設定(アクセス権・編集権限・有効期限)

リンクの共有は便利ですが、アクセス権などの設定を確認することが非常に重要です。

  1. 「リンクをコピーしました」の画面で設定(歯車)アイコンをクリックし、リンクの設定を開く。
    #18 画面 10
  2. 上段:リンクにアクセスできるユーザーを設定する。例えば [選択したユーザー] を選ぶと、共有したい相手の名前やメールアドレスを入力できる。
    #18 画面 12
  3. その他の設定:ファイルに対する編集権限を細かく設定できる。
    #18 画面 13
  4. 有効期限:例えば12月23日に設定すると、24日以降はリンクを踏んでもアクセスできない。リンクの共有しっぱなしを防げる
    #18 画面 15
  5. [適用] → リンクのコピー完了。チャットやメールに CtrlV で貼り付けて送信。
    #18 画面 16

方法②:共有(招待メールを送る)

  1. ファイルの […] → [リンクのコピー]の上にある [共有]
    #18 画面 19
  2. 真っ先に共有する相手の宛先を入力する欄が出る(リンクのコピーとの違い)。宛先を入力し、右側で編集権限を設定する。
    #18 画面 21
  3. [メッセージの追加] 欄には、相手に届く招待メールのメッセージを書ける。
    ワンポイント:欄の Copilot アイコンをクリックすると、Copilot がファイルの中身を解析して概要(サマリー)をメッセージに挿入してくれる。相手もどんなファイルかすぐわかる。
    #18 画面 22
  4. [送信] すると相手に招待メールが届き、メールの [開く] から実際のファイルにアクセスできる。
    #18 画面 24

共有状態の確認と停止

  1. ファイルの […][アクセス権の管理]
    #18 画面 27
  2. 共有した相手がユーザーに表示される。共有をやめたい場合は [共有を停止] から解除できる。
    #18 画面 28
リンクの共有なら、ファイルそのものを送らずにいつでも最新版にアクセスしてもらえる。アクセス権限や有効期限などの細かい設定も、必要に応じて忘れずに。

#19Teamsチャネルでのファイル共有

Teams と SharePoint は裏側でつながっています。チャネルにファイルをアップロードするのとリンクを添付するのとでは、保存先が変わります。

チャネルにファイルをアップロードする

  1. Teams で対象のチームのチャネル(今回は「商談管理」)を開き、投稿を準備する。
    #19 画面 2
  2. ファイルを添付する方法は2つ。
    • ドラッグ&ドロップで投稿欄に持ってくる。
      #19 画面 5
    • [アクションとアプリ(+)][ファイルを添付][このデバイスからアップロード] → 議事録を選んで [開く]
      #19 画面 6
  3. [投稿]。チャネル上でファイルが共有された。上の [共有済み] タブを開くと、商談管理チャネルのフォルダーにファイルがアップロードされている。
    #19 画面 8
  4. [共有済み] は SharePoint サイトを見に行っている状態。[…][SharePoint で開く] と、SharePoint の「商談管理」フォルダーにファイルが保存されている。
    #19 画面 9
チャネルでファイルをどんどんアップロードすれば、自然と SharePoint サイトのライブラリにファイルが溜まっていく仕組みです。

リンクで共有する(クラウドファイルの添付)

  1. 投稿の準備をしたら、[ファイルを添付][クラウド ファイルを添付]
    #19 画面 13
  2. 共有したいファイルを選び [添付]。自分の OneDrive のファイルを添付できる。
    #19 画面 14
  3. 添付の下に「リンクを知っているすべてのユーザーが編集できます」と表示される。クリックすると #18 と同じリンクの設定画面が開く。つまりこれは自分の OneDrive のリンクを共有しようとしている状態。
    #19 画面 17
  4. 投稿すると、ファイルのタイトルの下にリンクが表示される。しかし [共有済み] タブ(チャネルのフォルダー)にはファイルは格納されない
    #19 画面 20
チャネルにアップロードOneDrive のリンクを共有
SharePoint サイトに格納される。メンバーで共同編集したり、誰もが見やすい状態で保管したいときSharePoint には保存されない。一時的にちょっと共有したいとき

チャネルのファイルを更新するときの注意

チャネルにアップロードしたファイルを編集するときは、[共有済み] のファイルに Teams または SharePoint からアクセスして編集しましょう。

  1. NG例:自分の OneDrive で追加編集し、スレッドから同じ名前のファイルをアップロードし直すと、「同じ名前のファイルが共有されています」と表示される。そのまま送信すると、末尾に連番がついた複製ファイルがアップロードされてしまう(どれが最新かわからなくなる)。
    #19 画面 23
  2. 正しい方法:元ファイルを開いて編集するか、チャネルのフォルダーを開いて、上書き更新したファイルをドラッグ&ドロップする。
    #19 画面 25
  3. 表示が出たら [置き換える]。元のファイルに上書きされる形で保存される。
    #19 画面 26

#20Teamsチャットでのファイル共有

個人チャットやグループチャットでファイルを送ったとき、裏側の OneDrive では何が起きているのか。仕組みを知らないと、無駄な複製ファイルが OneDrive に増えていきます。

チャットにファイルを添付すると…

  1. グループチャットで、送りたいファイルをドラッグ&ドロップで添付して送信する。一見、ファイルそのものを送れたように見える。
    #20 画面 3
  2. OneDrive を開き、「Microsoft Teams チャット ファイル」フォルダーを見る。Teams のチャットでやり取りしたファイルが自動で格納される、既定で作られるフォルダー(多くの人の OneDrive にある)。一番上に、先ほどチャットで共有したファイルがある。
    #20 画面 5
チャットでファイルを送ると、送信者の OneDrive に複製ファイルが作られ、その複製のリンクを相手に共有している状態になります。
  • このフォルダーのファイルを削除すると、相手はアクセスできなくなる。
  • 送るたびに複製ファイルが溜まり、OneDrive に余計なファイルが増殖する。
  • 普段使っているマスターファイルを更新しても相手には反映されず、共有した複製ファイルを更新しないといけない。更新をタイムリーに伝えられない。
#20 画面 8

解決策:リンクで共有する

  1. 共有したいファイル(マスターファイル)を選び、[リンクのコピー]
    #20 画面 14
  2. グループチャットに貼り付けて送信する。
    #20 画面 16
  3. 「Microsoft Teams チャット ファイル」フォルダーに複製ファイルは作られない。相手は常に最新版にアクセスできる。
    #20 画面 17
個人のファイルを無制限に共有し続けるのが心配なら、リンクのコピーの設定画面でアクセス権や有効期限を設定しましょう(#18)。
一度きりで軽く送るならチャットに添付でも問題なし。後から何度か更新が入る資料はリンクで共有するのがおすすめです。

#21共有方法のベストプラクティス

ファイルの共有方法は「誰に共有するのか」を軸に、3つのケースで選びます。

#21 画面 1
誰におすすめの方法理由・注意点
① 社内の個人リンクの共有クラウド上の1つのファイルを見てもらう形なので、後から更新しても相手は同じリンクで常に最新版にアクセスできる。メール添付だと更新のたびに送り直し・ファイル名を変えて管理…と問題が起きやすい
② 社内のチーム全体Teams のチャネルで共有チャネルに投稿したファイルは [共有済み] タブに蓄積され、実体は SharePoint サイトのチャネルごとのフォルダー。チーム全体で共有するファイルはまず SharePoint に貯める。その入り口として Teams のチャネルからアップロードする
社外リンクの共有 または メールに添付最も慎重さが必要。会社のルールやポリシーに従うのが基本

社外に共有するときの2つの選択肢

  • リンクの共有:そもそも社内の環境設定で社外へのリンク共有が許可されているかが前提。できる場合も、適切なアクセス権・リンクの有効期限・パスワードの設定などセキュリティ対策を必ず行う。
    #21 画面 12
  • メールに添付:最新版への自動更新はできないが、内容が確定していて後から変わらない資料なら、最終納品として添付で送るのは現実的に有効。
迷ったら「誰に送るのか」で整理する。そしてチームメンバーで共有するファイルは SharePoint の環境に置いて運用する意識が大切です。
セクション4 ライブラリでファイルを整理する

#22このセクションで学ぶこと(ライブラリでファイルを整理する)

SharePoint に保存したファイルを探しやすい状態に整えるために、ライブラリを活用したファイルの整理術を学びます。ライブラリは SharePoint のメインの機能です。

  • 発想の切り替え:従来のフォルダー階層での管理から、ライブラリとメタデータで整理するやり方へ(#23#24
  • ファイルにテキストや選択肢などの列で中身を示す情報を付ける(#25#30
  • その情報でフィルター・並べ替え・グループ化・ビュー・書式を使い、欲しい情報に早くたどり着ける状態を作る(#31#35
  • よく使うファイルやライブラリへの素早いアクセス#36#37
#22 画面 2
#22 画面 3

#23ライブラリとは

よくあるフォルダー管理と SharePoint のライブラリを、見積書を探すケースで比べてみます。

#23 画面 2

深いフォルダー階層の例

部門の入り口 → フォルダーをたどる → 対象のサプライヤー → 見積書フォルダー → 10月の見積書…と、ようやくファイルにたどり着きます。

#23 画面 5
  • 階層が深いとアクセスまでにすごく時間がかかる
  • ファイル名の付け方が人によって違い、表記揺れが起きている。

ライブラリなら

  1. サプライヤーの見積書を保管しているライブラリ。階層構造は一切なく、すべてフラットに保存されている。ファイル1つ1つに、見積書の適用月・金額・発行日などの情報(メタデータ)が列として付いている。
    #23 画面 7
  2. チーム別ビューを選ぶと、チームごとにグループ化された表示に。資材調達室の人なら、そのグループを開けばあっという間に見つかる。
    #23 画面 10
  3. 月度ビューを選ぶと、10月度の見積書だけを抽出した表示に。
    #23 画面 12
  4. 担当者に自分の名前でフィルターをかけ、自分の担当分だけを抽出することもできる。
    #23 画面 15
ライブラリの魅力:ファイルを開かなくても中身の当たりがつけられる。情報を付けておけば並べ替え・フィルターで視認性が格段に上がり、ファイルの検索性や内容の抽出という点で生産性が劇的に上がります。

#24メタデータとは

ライブラリを理解するうえで最重要の概念がメタデータ。ファイルごとに付ける情報のタグのようなものです。

#24 画面 2

例えば見積書なら、担当部門名・お客様の社名・承認ステータス・発行日…といった情報を1つ1つ付けます。これで検索性や視認性が高まり、ファイルをどう仕分けるかという管理の仕組みも作れます。

フォルダー管理が煩雑になる理由

#24 画面 3

フォルダー管理では、メタデータのカテゴリーごとにフォルダーを細かく分けるか、ファイル名に無理やり情報を詰め込むしかありませんでした。その結果、フォルダー構造は複雑に、ファイル名は長くなります。

SharePoint では「列」で持たせる

商談の議事録なら「お客様の社名」「承認ステータス」「会議の日時」といったを設定し、ファイルごとに値を入れていきます。これでフィルターによる抽出や仕分けができるようになります。

メタデータ=ファイルに付ける仕分け用の属性情報。SharePoint はそれを列項目として持たせられる。これがライブラリでのドキュメント管理の大きなポイントです。

#25テキスト列の作成

商談の議事録が入った Meeting ライブラリ(#12#13)に列を1つずつ追加していきます。最初は商談相手の顧客名の列です。

  1. ライブラリの [+ 列の追加] をクリック → 列の種類から [テキスト] を選ぶ。
    #25 画面 1
  2. 列のタイトルを英数字で入力(今回は Customer)。説明は任意(どんな列か補足したいときに使う)。
    #25 画面 2
    最初は英数字で。後から Power Automate などで自動化するとき、最初に付けた名前を使って連携することがあります。日本語への変更は後からでもできます。
  3. 種類は 1行テキスト[その他のオプション] を開くと、最大文字数は既定で 255文字
    会議のアクションアイテムや要約など長い文章を入れたい列は、1行テキストの下の [複数行テキスト] を使いましょう。
  4. [保存]。Customer 列が追加された。
    #25 画面 4

列の設定を後から編集する/入力を必須にする

  1. 列名をクリック → [列の設定][編集] で設定画面に戻れる。
    #25 画面 5
  2. [その他のオプション] の「この列に情報が含まれている必要があります」を はい にすると、値が入力されていないファイルにアラートのような表示が出る。必ず入力してほしい列に使う。
    #25 画面 6

#26選択肢列の作成

承認のステータスを示すステータス列を、選択肢型で作ります。

  1. [+ 列の追加][選択肢]。色分けされた選択肢が表示される。
    #26 画面 2
    選択肢型は、事前に設定した候補から選んで入力します。普通のテキストだと人によって表記揺れが起きがちですが、誰が入力しても共通の内容になります。
  2. 名前に Status(ステータス)と入力。選択肢のタイトルをクリックして書き換え、3つの選択肢(ドラフト/確認中/承認済み)を設定して [保存]
    #26 画面 3
  3. ステータス列が追加された。入力時はドロップダウンリストから選ぶ。
    #26 画面 4

Tips:Excel からコピペで選択肢を設定する

選択肢を1個ずつ手打ちするのは大変。手持ちの Excel の管理表と同じ表記で入力したい場合は、コピペで一気に設定できます。

  1. Excel の項目(例:商談フェーズの一覧)をコピー
    #26 画面 8
  2. 選択肢の設定画面で 選択肢1 を一度クリックし、CtrlV。あっという間に選択肢が入力される。
    #26 画面 10
  3. もともとあった不要な選択肢2・3は [×] で削除。
  4. 色を変えたい場合はパレットのアイコンから好きな色を選ぶ。
SharePoint のライブラリやリストは Excel ライクな部分があり、コピー&ペーストなど同じような操作ができます。

#27日付列の作成

「いつの打ち合わせか」を表す日付の列を追加します。

  1. [+ 列の追加][日付と時刻]
    #27 画面 1
  2. 列名に MeetingDate と入力して [保存]
    #27 画面 2
  3. 日付を入力すると、標準ではこのように表示される。
    #27 画面 3

表示のオプション

  • 時間を含める:はい → 具体的な時刻も表示される。
    #27 画面 4
  • 分かりやすい形式:はい →「今日」「曜日」「○日前」といった表示になる。
    #27 画面 7
基本的には一般的な日付の表示が一番見やすいので、迷ったら既定の設定でOKです。

#28ユーザー列の作成

商談の窓口である担当者の列は、テキストや選択肢ではなく、このケースに最適な ユーザー 型で作ります。

  1. [+ 列の追加][ユーザー][次へ]。名前を付ける(例:Person)。
    #28 画面 1
  2. [プロフィール写真の表示] は既定で「いいえ」。はい にすると写真が表示される。[保存]
    #28 画面 2
  3. サイトに参加しているメンバーの中から担当者を入力できる。顔写真も付くので視認性が上がる。
    #28 画面 3
  4. [グループの選択を許可] をオンにすると、組織で設定しているグループを選んで入力できる。担当グループ・担当チームなど組織の単位を示したいときに使う。
    #28 画面 5

#29ハイパーリンク列の作成

商談で使った提案書や見積書など、別の場所にある関連資料へのリンクを設定できる列です。

  1. [+ 列の追加][ハイパーリンク]
    #29 画面 1
  2. 名前(例:Link)を設定して [保存]
    #29 画面 2
  3. 入力時は URL を入れる。例として、ドキュメントの中の「商談管理」フォルダーを登録する。
    #29 画面 3
  4. 商談管理フォルダーの […][リンクのコピー]
    #29 画面 5
  5. リンクの欄に貼り付け、表示するテキストを自由に設定(今回はフォルダー名と同じ「商談管理」)して確定。
    #29 画面 6
  6. リンクをクリックすると、商談管理のフォルダーに簡単にアクセスできる。
    #29 画面 7
関連リンクの列を作っておくと、関連資料にすぐアクセスできる動線を設計できます。

#30メタデータの入力

作った列に、ドキュメントごとの情報(メタデータ)を入力します。Excel のように入力できるグリッドビューが便利です。

  1. ライブラリの […][グリッド ビューで編集]。格子状のうっすらとした表示になり、Excel のような表の編集モードになる。
    #30 画面 2
  2. セルに直接入力する(例:Customer に A社 と入力して Enter)。
  3. 複数セルに同じ値:元のセルをコピー → 貼り付けたいセルをドラッグで複数選択 → CtrlV
  4. フィル:セルの右下にカーソルを合わせて十字が出たら、下に引っ張って離すだけで入力できる。
    #30 画面 3
  5. 入力が終わったら […][グリッド ビューの終了]
    #30 画面 4

別の入力方法:詳細ウィンドウ

  1. ファイルを選んで [詳細](ⓘ)をクリック → 右側のサイドバーから内容を入力できる。
    #30 画面 5
入力後に「変更は保存されていません」と表示されていたら、忘れずに [ビューを保存] をクリックしましょう(ビューは #34 で詳しく)。
#30 画面 6

#31フィルター機能

入力したメタデータで、欲しいファイルだけを抽出します。

基本のフィルター

  1. ステータスが「承認済み」のものだけ抽出したい場合、ステータス列[フィルター基準]
    #31 画面 1
  2. 承認済み を選んで [適用]。承認済みのアイテムだけが表示される。
    #31 画面 3
  3. 担当者の列にも同じようにフィルターをかけると、複数のフィルターを重ねがけできる。解除は [クリア]
    #31 画面 5

Tips:フィルターウィンドウを自分好みにする

  1. その他のフィルターのアイコンを選ぶと、右側のサイドバーにフィルター項目が表示される。ただし既定では一部の列(担当者・ステータス・カスタマー)しか並んでいない。
    #31 画面 7
  2. 不要な項目は […][削除] で外す(今回は3つとも削除)。
  3. 追加したい列の列名 → [列の設定][フィルター ウィンドウに固定]。その列がフィルターに追加され、ピンのマークで固定される。
    #31 画面 8
  4. 他の列も同じように追加すれば、よく使うフィルター項目を並べられる。
    #31 画面 9

#32並び替え

列の並び順・表示する列・アイテムの順番を変えます。

  1. 列の順番:列名をクリックしたまま横にドラッグするだけで並べ替えられる。
    #32 画面 3
  2. 表示する列:任意の列 → [列の設定][列の表示/非表示]。ビューに表示させる列を変更でき、ここでもドラッグ&ドロップで並べ替えできる。
    #32 画面 5
  3. アイテムの順番:列名をクリック → [古い順] または [新しい順]
    #32 画面 6
「変更は保存されていません」と表示されたら、必ず [ビューを保存] をクリックしましょう。

#33グループ化

メタデータでグルーピングすると、さらに見やすくなります。

  1. 方法①:ステータス列をクリック → [ステータスでグループ化]。ドラフト/確認中/承認済みのステータスごとに階層でまとまり、矢印で折りたたみ・展開できる。
    #33 画面 1
  2. 方法②:オプションのアイコン → [グループ別] → 列(ステータス)を選ぶ。どちらの方法でもOK。
    #33 画面 2

Tips:グループの枠にドロップするとメタデータが自動入力される

  1. 顧客でグループ化した状態で、アップロードしたいファイルを C社の枠に合わせてドラッグ&ドロップ。
    #33 画面 3
  2. 追加したファイルの Customer 列に、自動で C社 と入力されている。
アップロード時のメタデータ入力を楽にしたいときは、グループ化した状態でそのグループにアップロードしましょう。

#34ビューの設定

画面の見え方(フィルター・並べ替え・グループ化・表示列)をビューとして保存し、目的に応じて使い分けます。

今の表示をビューとして保存する

  1. 顧客別にグループ化した状態で、[すべてのドキュメント][ビューに名前を付けて保存]
    #34 画面 1
  2. タイトルに 顧客別ビュー と入力して [保存]
    #34 画面 2

自分だけのビューを作る(MyView)

  1. [ビューの追加] から作成する。
    #34 画面 3
  2. 名前は MyView(自分の担当案件だけを表示するビュー)。[パブリック ビューにする] のチェックを外して [作成]
    #34 画面 4
  3. 担当者の列を自分の名前だけにフィルターして適用。
    #34 画面 5
  4. 忘れずに [ビューを保存]。自分の担当案件だけを抽出したビューができた。
    #34 画面 8
[パブリック ビューにする] のチェックを外すと、そのビューは自分だけが見られるビューになります。他の人には見せたくないオリジナルのビューを作るときに。

ビューの切り替えと、ビューごとの表示列

  1. すべてのビューのアイコンを選ぶと、作ったビューの一覧が出る。目的に応じて使い分ける。
    #34 画面 12
  2. ビューごとに表示する列を変えたい場合は、[列の設定][列の表示/非表示]。表示させたい列だけに絞り込み、ドラッグ&ドロップで並べ替えて [適用]
    #34 画面 16

#35列の書式設定

ステータスが「承認済み」の行だけをグレーで表示する、といった見た目の設定ができます。

  1. ステータス列 → [列の設定][列の書式設定]
    #35 画面 2
  2. 左側の [ビューの書式設定] タブ → [条件付き書式]
    #35 画面 3
  3. [すべての値を表示する] の下からルールを設定する:ステータスが 承認済み の場合。
    #35 画面 4
  4. 適用する書式を選ぶ(今回はグレーの背景色のままでOK)→ [保存]
    #35 画面 5
  5. 承認済みの行だけがグレーで表示されるようになった。
    #35 画面 6
ルールを工夫すれば、案件がクローズしたらその行をグレーにする、などいろいろな見た目にできます。[列の書式設定] タブでは、列の色だけを変えることもできます。

#36ピン留めとお気に入り機能

よく使うファイルに素早くアクセスするためのピン留めお気に入りです。

ピン留め(ライブラリの先頭に固定)

  1. チーム全員にまず見てほしいファイル(例:議事録テンプレート)を選び、[…][先頭にピン留め]
    #36 画面 2
  2. ライブラリの上部に議事録テンプレートが固定された。アクセスした人がまず最初に気づける。
    #36 画面 3
  3. 不要になったら、ファイルを選んで [固定の編集][ピン留めを外す]
    #36 画面 4

Teams のチャネルでもピン留めできる

  1. 商談管理チャネルの [共有済み] タブで、議事録テンプレートを選び [先頭にピン留め]
    #36 画面 6
  2. チャネルのフォルダーでもピン留めされる。SharePoint サイト上で同じフォルダーを見ても、同じようにピン留めされている。
    #36 画面 8

お気に入り(OneDrive から呼び出す)

  1. 自分の OneDrive には [お気に入り] がある。ここに SharePoint のファイルを登録できる。
    #36 画面 11
  2. Meeting ライブラリの議事録テンプレートを選び、[お気に入り](☆)をクリック →「お気に入りに追加しました」。
    #36 画面 12
  3. OneDrive のお気に入りに登録されている(SharePoint のファイルのショートカットのようなもの)。[場所を開く] で保存先のライブラリにアクセスできる。
    #36 画面 13

#37クイックアクセス・OneDriveへのショートカット

よく使うライブラリに簡単にアクセスする方法を2つ紹介します。

方法①:クイック アクセスにピン留め

  1. Meeting ライブラリの右上の […][クイック アクセスにピン留め]
    #37 画面 2
  2. OneDrive の左下の クイック アクセス 欄に Meeting ライブラリがピン留めされる。ブラウザーの OneDrive からすぐに開ける。
    #37 画面 3
OneDrive 上でもライブラリを見られますが、実体は SharePoint に保管されていて、OneDrive から見に行っている状態です。

方法②:OneDrive へのショートカットの追加

  1. 対象のライブラリを開いた状態で [OneDrive へのショートカットの追加]
    #37 画面 7
  2. 「マイ ファイルに1個のショートカットを追加しました」と表示される。
    #37 画面 8
  3. OneDrive の [マイ ファイル] に SalesTeam の Meeting ライブラリが追加されている。クリックで簡単にアクセスできる。
    #37 画面 9
  4. ショートカットなのでファイルの実体はないが、列からフィルターをかけたり、グループ化したりもできる。
    #37 画面 12
  5. OneDrive の同期アプリを使っている場合は、エクスプローラーにもショートカットが表示され、ブラウザーを開かずに SharePoint のライブラリのファイルにアクセスできる。
    #37 画面 15
セクション5 リストでデータを管理する

#38このセクションで学ぶこと(リストでデータを管理する)

セクション4まではライブラリでファイルを整備しました。ここからは視点を変えて、SharePoint リストで、ファイルではなく進捗などのステータスを一覧で管理するデータの台帳を作ります。

#38 画面 2

題材は営業部のプロジェクト進捗台帳。チームでプロジェクトが並行して進むと、「今どこまで進んでいるのか」「次のアクションの期限はいつか」が見えづらくなりがちです。この課題をリストで整理します。

#39本講座で作成するリストのデモ

ハンズオンで作るプロジェクトごとの進捗管理台帳(SalesProject リスト)の完成形です。

#39 画面 1

SharePoint リストは、行と列で情報を整理できる簡易的なデータベース。チームで同じ台帳を共有し、進捗を確認しながら業務を進めたいときに有効です。

リストの構成

  • リストでは1行を「アイテム」と呼ぶ。今回は1プロジェクト=1アイテム
    #39 画面 2
  • 列:プロジェクトのタイトル/営業部内のチーム/プロジェクトオーナーの担当者/進捗ステータス
  • 日付系:開始日・終了日・レビュー日(上司の中間レビューの日程などを管理)
    #39 画面 3
  • 最後に、関連資料の保存先のリンク
    #39 画面 4

ライブラリと同じように使える

グループ化して営業企画グループのタスクだけを見たり、進行中の案件だけをフィルターで抽出したりできます。

#39 画面 6
#39 画面 8
フィルターやビューの使い方はライブラリと基本的に同じ。違いは軸:ライブラリはファイルが軸リストは行(アイテム)が軸で、案件や進捗の情報を一覧化して管理します。

#40リストとExcelの違い

リストをより深く理解するために、ライブラリおよび Excel との役割分担を整理します。

リストとライブラリ

#40 画面 4
ライブラリリスト
Word・Excel・PDF などのファイルそのものを管理するキャビネット。主役はファイルで、検索しやすくするためにメタデータを付与できるファイルを置く場所ではなく、進捗やステータスなどの情報を行で管理する台帳。1行1アイテム
ファイルそのものを管理するならライブラリ、進捗管理や台帳管理ならリスト

リストと Excel:得意なデータが違う

#40 画面 8
SharePoint リスト(チームで共同運用する台帳)Excel(分析ツール)
  1. データ件数がそこまで多くない(目安:5,000件以下)
  2. 状態(ステータス)を更新していくデータ
  3. チームで同時編集・共有する(みんなで同じ一覧を見て更新する掲示板のような使い方)
膨大なデータを管理でき、関数・ピボット・グラフでデータを加工・分析できる。膨大なデータの分析・加工なら、まず Excel を使う
5,000件の目安:それ以上保存すること自体は可能ですが、5,000件を超えるとビューのフィルター機能などがうまく動作しなくなるケースがあります。フィルターやグループ化をきちんと使えるよう、5,000件以下に留めておきましょう。

リストは小規模なデータをチーム全体で入力・更新していく台帳。Excel のような複雑な計算や分析はできないので、目的に合わせて使い分けましょう。

#41タイトル列の作成

リストを作成し、必ず最初からあるタイトル列の扱い方を押さえます。

  1. サイトの [ホーム][+ 新規][リスト]
    #41 画面 2
  2. 一番左上の [リスト](空白のリスト)を選ぶ。
    #41 画面 3
  3. リストのタイトルを英数字で入力(今回は SalesProject)して [作成]
    #41 画面 4
  4. リストが作成された。URL にもリストのタイトルが正しく表示されている。
    #41 画面 5

タイトル列の仕様

  • 既定で設定されている列で、基本的に削除できない(列の設定に削除の項目が出てこない)。
  • 列の種類は表示されないが、1行テキストで固定
  • アイテムをわかりやすく識別できる短いタイトルを入れて活用するのがおすすめ。今回はプロジェクト名を入れる。
  1. タイトル列の [列の設定][名前の変更]
    #41 画面 6
  2. 名前を変更して [保存]
    #41 画面 7
タイトル列が邪魔な場合、削除はできませんが、列の設定から非表示にしたり、並び順を変えたりはできます。
#41 画面 9

#42デフォルト設定の列

リストには、最初は非表示になっている既定の列があります。代表的なものを確認しましょう。

  1. 任意の列 → [列の設定][列の表示/非表示]。既定で設定されている列項目の一覧が出る。
    #42 画面 3
内容使いどころ・注意
IDアイテムごとに自動で採番される番号。必ず一意の値で、同じ ID は作られない普段表示させることは少ない。Power Automate などの連携・自動化で、ID を指定してアイテムを特定・更新・取得するときに使う。欠番が発生する(3番を削除すると3は戻らない)ので、件数を数えたり連番の意味付けに使うのは避ける
登録者/更新者誰がアイテムを作成したか、誰が最後に更新したかが自動で記録される作成者ごとにフィルター・グループ化できる
登録日時/更新日時いつ作られ、いつ更新されたかの履歴更新日で新しい順に並べれば最近動いた案件がすぐわかる。更新日が古いものを見れば、進捗が止まっている案件を確認できる
#42 画面 4

必要に応じて列の表示から表示させて活用しましょう。

#43列の作成

SalesProject リストに列を追加します。操作は基本的にライブラリ(#25#29)と同じです。

  1. [+ 列の追加] から列の種類を選んで作っていく。
    #43 画面 2
  2. チームの列(Team):種類は 選択肢。営業部の各チーム名を選択肢に登録して [保存]
    #43 画面 4
  3. 担当者の列(Owner):種類は ユーザー
    #43 画面 6
  4. ステータスの列(Status):種類は 選択肢。チームの列と色が被るとわかりにくいので、パレットで色を変更して [保存]
    #43 画面 8
  5. 開始日の列(Start Date):種類は 日付と時刻
    #43 画面 10
  6. 同じように終了予定日Due Date)と次回のレビュー日Next review date)の列も作る。
    #43 画面 12
  7. 最後に関連資料の保存先のリンクの列(Links):種類は ハイパーリンク
    #43 画面 13
  8. すべての列がそろった。
列名は配布資料「リスト_見本サンプル(Sales Project).xlsx」の見出し(Team/Owner/Status/Start Date/Due Date/Next review date/Links/Progress)に合わせています。動画画面の列名と異なる場合は画面に合わせてください。

#44数値列の作成

進捗台帳に進捗率の数値列を追加します。

  1. [+ 列の追加][数値]
    #44 画面 2
  2. タイトル(例:Progress)を入力。数値列は通貨やパーセンテージなどの単位を設定できる。今回は パーセンテージ小数点以下の桁数は0
    #44 画面 3
  3. [その他のオプション]許容値最大許容値1 を入力して [保存]
    #44 画面 5
    パーセンテージなので 100%=1。100%を上限にしたいときは最大許容値を「1」にします(「100」ではありません)。
  4. 確認:300% と入力するとエラーメッセージが出る。100 にするとエラーが消える。
    #44 画面 6
数値列は数値で並べ替えできるのがメリット。小さい順に並べれば進捗率の低いプロジェクトがすぐわかります。低い=悪いではありませんが、管理者が確認の優先順位をつけたり、サポートやリソース配分を検討したりする材料になります。
#44 画面 8

#45アイテムの入力

アイテムの登録方法は大きく3つ。状況に応じて使い分けます。

使用ファイル:配布資料「リスト_見本サンプル(Sales Project).xlsx」

方法①:入力フォーム(1件ずつ確実に)

  1. [+ 新しいアイテムを追加]。アイテムごとの入力フォームが出るので項目に沿って入力する。現場のメンバーに入力してもらうときの基本。
    #45 画面 2
  2. チーム欄にエラーメッセージが出ている。列の設定で「この列に情報が含まれている必要があります」を はい にしていると、入力漏れのときにこう表示される。必ず入力してほしい項目はオンにしておく。
    #45 画面 5
  3. 一通り入力したら [保存]。一覧に1行のアイテムが追加された。
    #45 画面 7

方法②:グリッドビュー(まとめて効率よく)

  1. [グリッド ビューで編集]。格子状のラインが表示されたら直接書き込める。[+ 新しいアイテムを追加] → セルをダブルクリックして入力。選択肢の列はダブルクリックでドロップダウンリストが出る。
    #45 画面 8
  2. 一括入力:元になる Excel の台帳があれば、CtrlC でコピー → リストのセルに合わせて CtrlV。簡単に一括で入力できる。
    #45 画面 11
  3. セルのコピー&ペーストや、右下の十字を引っ張るフィル入力も Excel と同じようにできる。
    #45 画面 12

方法③:入力後の修正(フォーム/詳細ウィンドウ)

  1. アイテムをダブルクリックすると入力フォームが出て、データを修正できる。
    #45 画面 14
  2. […][詳細] で右側にアイテムの詳細が表示され、ここから直接修正もできる。下の方には編集履歴が残っており、誰がいつ編集したかを確認できる。
    #45 画面 16
1件ずつ確実に入力したいときは入力フォーム、まとめて効率よく入力したいときはグリッドビュー

#46列の書式設定でデータを可視化

進捗率を数字のまま表示するのではなく、視覚的に表現すると状況把握が一気に楽になります。

テクニック①:データバー

  1. 進捗率の列 → [列の設定][列の書式設定]
    #46 画面 2
  2. 2つの選択肢のうち [データ バー] をクリック → [保存]
    #46 画面 3
  3. パーセンテージが横のバーで表示される。
    #46 画面 4

テクニック②(応用):JSON で円グラフ表示

SharePoint リストでは JSON というコードで表示の見せ方をさらにカスタマイズできます。

  1. 同じく列の書式設定を開き、[詳細モード] を選ぶ。JSON のコードを入力する欄が出る。
    #46 画面 6
  2. あらかじめ用意しておいた JSON のテンプレートのコードを貼り付けて [保存]
  3. パーセンテージが円グラフで表示される。値を変えると自動で見た目も連動して変わる。
    #46 画面 7
動画で貼り付けた円グラフ用の JSON は配布資料に含まれていません。下のサンプル集から目的に合うコードを探して使ってください。

JSON のテンプレートの探し方

JSON をゼロから自分で書けるようになる必要は基本的にありません。Web 上のテンプレートから目的に合うコードをコピペして使うのが現実的です。

  1. Microsoft Learn の SharePoint → 列の書式設定のページを開く(見た目を変える書式設定の解説がある)。
    #46 画面 12
  2. 「ヒント」にあるサンプルのリンクをたどると、サンプル集のサイトに移動し、JSON のコードをダウンロードできる。使いたいビジュアルを選んで流用する。
    #46 画面 15
進捗やステータスは見る頻度が高い情報。数字を置くだけでなく、可視化する書式設定も活用しましょう。

#47入力フォームの編集

リストの運用では入力のしやすさが継続の鍵。メンバーが入力しやすい画面に整えます。

リストの入力フォームを編集する

  1. [+ 新しいアイテムを追加] で入力フォームを開く。
    #47 画面 3
  2. 右上の [フォームの編集][列の編集]
    #47 画面 4
  3. 入力させる項目の表示/非表示を切り替えたり、ドラッグで並べ替えたりできる(入力してほしい項目を上に)。チームがグレーアウトしているのは入力必須に設定しているため。[保存]
    #47 画面 5

もう一段階便利に:Forms と連携した入力フォーム

  1. リストの上部の [Forms] を選択。Microsoft Forms と連携している機能。
    #47 画面 6
  2. [新しいフォームを作成]
    #47 画面 7
  3. 入力フォームを自由に作れる。フォームのタイトルを入力する。
    #47 画面 8
  4. 項目ごとに入力必須かどうかを設定したり、選択肢を編集したり、つかんで並べ替えたりできる。
    #47 画面 9
  5. 左側の [分岐] を使うと、この項目を入力したら次にどこへ進むか、といった細かい設定ができる。
    #47 画面 10
  6. 設定ができたら [フォームの送信][リンクのコピー]。クリップボードにコピーされる。
    #47 画面 11
  7. 使ってほしいメンバーにチャットなどでリンクを共有する。
    #47 画面 12
  8. リンクを開くと作った入力フォームが表示される。項目を埋めて [送信] すると、自動的に SharePoint のリストに登録される。
    #47 画面 13
フォームのリンクがあれば、毎回リストの画面まで行かなくてもすぐ入力できます。SharePoint サイトの目立つ場所にリンクを置く、ブックマークしておくといった工夫で入力のハードルを下げ、リストの継続した運用につなげましょう。

#48アイテムの編集・削除・復元

編集

  1. アイテムのタイトル部分をクリックすると、アイテムの詳細が開く。
    #48 画面 2
  2. [すべて編集] をクリックすると編集モードに。編集して [保存]。やめたいときは [キャンセル]
    #48 画面 3

削除

  1. 削除したいアイテムの一番左のチェックマークをクリック(アイテム全体が選択される)→ 右上の […][削除]
    #48 画面 4
  2. 「ごみ箱に移動しますか?」で [削除]
    #48 画面 5

復元

  1. 左側のサイドバーの [ごみ箱] をクリック。
    #48 画面 6
  2. 復元したいアイテムのチェックボックスをクリック → [復元]。元のリストにまったく同じ形で戻る。
    #48 画面 8
ごみ箱でのアイテムの保持期間は、ライブラリと同様に基本93日間。過ぎるとごみ箱から消えてしまいます(#16)。

#49列の削除

  1. 削除したい列をクリック → [列の設定][編集]
    #49 画面 2
  2. [削除] を選ぶ。
    #49 画面 3
  3. 確認の表示で [削除]。列の削除が完了。
    #49 画面 4
アイテムは93日間ごみ箱に保持されますが、列は一度削除すると二度と復元できません。その列に入っていたデータも戻せません。チーム全体で運用しているリストでは特に注意しましょう。
どうしても消したい列があるときは、削除ではなく [列の設定] から非表示にする方法も使えます。
#49 画面 7

#50ボードビューとカレンダービュー

SharePoint リストは一覧表示だけでなく、目的に応じた見せ方に切り替えられます。

ボードビュー(カンバン)

  1. [ビューの追加] から新しいビューを作成。
    #50 画面 2
  2. 名前は ボード。表示方法で [ボード] を選ぶ。
    #50 画面 3
  3. ボードの整理のポイントにチームの列を選んで [作成]
    #50 画面 4
  4. リストがカード形式(看板のような見せ方)で表示される。チーム(部門)ごとにカードが割り付けられ、各グループのアイテムをカード単位で確認できる。
    #50 画面 5
  5. カードをクリックすると詳細を確認・編集できる。
    #50 画面 6
  6. 例えば営業企画グループの [+] からアイテムを追加すると、営業企画グループが選択された状態で入力フォームが開く。
    #50 画面 8
  7. カードに表示する項目は、ボードのビュー → [カードのカスタマイズ] で変更できる。表示させたい項目だけにチェックし、並び順も変えて [保存]
    #50 画面 10

カレンダービュー(期間を表示)

  1. [ビューの追加] → ビューのタイトルを付け、表示方法で [予定表]
    #50 画面 12
  2. 表示の粒度(月単位/週単位)を選ぶ(今回は月)。期間を表示したいので、開始日にプロジェクトの開始日、終了日にプロジェクトの終了日を指定して [作成]
    #50 画面 13
  3. プロジェクトが期間としてカレンダー上に表示される。
    #50 画面 14
  4. 案件が多くて見づらいときはフィルターで絞り込む(期間・タイトルなど)。
  5. ほかの列でも絞り込みたい場合は、予定表のビューの設定 → 一番下の [フィールドの追加または削除]
    #50 画面 17
  6. チームとプロジェクトオーナーの列を選んで [適用]
    #50 画面 18
  7. フィルターに追加したチーム・オーナーの項目が出るので選択 → 営業企画グループだけに絞り込んだ表示になる。
    #50 画面 21
  8. ビューの設定を変更したら、最後に [ビューを保存] を忘れずに。
    #50 画面 23

カレンダービュー(特定の日付だけを表示)

  1. ビューの項目 → [現在のビューの編集]
    #50 画面 24
  2. 開始日と終了日の両方に同じ列(今回は Next review date)を入れて保存。
    #50 画面 27
  3. 次回のレビュー日だけがカレンダー上に表示され、次のレビューがいつか一目でわかる。
    #50 画面 28

#51条件付き書式で色分け

日付のデータを使って、期限を超過していたら赤く表示させる書式設定です。

  1. 書式設定したい列(プロジェクトの終了日)→ [列の設定][列の書式設定]
    #51 画面 3
  2. [日付の書式設定] をクリック(すでに色が表示される)→ [スタイルの編集]
    #51 画面 4
  3. 今回は終了日が過去日だった場合に赤くしたいので、該当する項目の書式設定アイコンから表示させたい色(赤)を選ぶ。
    #51 画面 5
  4. それ以外の下2つの項目は [スタイルなし] に設定。
    #51 画面 7
  5. [保存]。日付が過去日のものだけが赤く表示される。
    #51 画面 8
日付の情報も視覚的に表現すると、プロジェクトの進捗が簡単に把握できるようになります。

#52Teamsのタブにリストを追加

SalesProject リストを Teams のチャネルにタブとして追加すると、アクセスが非常に楽になり、運用の定着にもつながります。

  1. Teams で対象のチーム・チャネル(今回は商談管理)を開き、右上の [タブを追加](+)アプリを選ぶ。
    #52 画面 3
  2. アプリの一覧から [リスト] を選ぶ。
    #52 画面 4
  3. タブに追加したことをチャネルに投稿したい場合はチェックを入れたまま [保存]
    #52 画面 5
  4. [既存のリストを追加] → 作った SalesProject を選ぶ。
    #52 画面 6
  5. Teams のタブ上に SharePoint リストが追加された。SharePoint と同じようにアクセスできる。
    #52 画面 7
  6. 作ったビューの切り替えも、[+ 新しいアイテムを追加] からのアイテム追加もできる。
    #52 画面 9
  7. […][SharePoint で開く] で SharePoint 上のリストにアクセスできる。
    #52 画面 10
よく使うリストを Teams のタブに置いておけば、メンバーがわざわざ SharePoint サイトまで見に行く必要がなくなります。こうした動線設計で、リストの運用がチームに浸透しやすくなります。
セクション6 Copilot × SharePointエージェントによるナレッジ活用

#53このセクションで学ぶこと(Copilot × SharePointエージェントによるナレッジ活用)

ここまで SharePoint で整えてきた社内の情報基盤を、Copilot とどう連携させて実務で活用するかを扱うセクションです。

#53 画面 3

これまでのセクションで、ファイルの保存と共有、ライブラリによる整理、リストによる進捗管理など、社内ナレッジを蓄積する土台を作りました。ここではそのためたナレッジを AI を通して活用します。

  • SharePoint 内で使える検索方法の整理#54#55
  • Copilot を使った社内ナレッジ検索#56
  • 特定のサイトやライブラリに特化して回答する SharePoint エージェント#57#61

#54SharePointの検索範囲を理解する

SharePoint 内の情報を検索するときは「どこまでの範囲を検索しに行くか」が重要。検索範囲は大きく4種類です。

#54 画面 2
検索範囲内容向いている場面
組織全体自分がアクセスできる複数の SharePoint サイトをまたいで検索どこかにあるはずだが、具体的な場所がわからないとき
サイト人事・セールス・プロジェクト固有など、特定のサイトの中だけを検索。組織全体より範囲が絞られ見つけやすい欲しい情報がどのサイトにあるか事前にわかっているとき(最も効率的)
ライブラリ保存先のライブラリを直接参照して探す。メタデータやフィルターに加え、シンプルにキーワード検索もできる保存先のライブラリがわかっているとき(一番スムーズ)
リストライブラリと同じ考え方。キーワード検索で絞り込める案件リストから特定の案件名を抜き出したいときなど
探したい場所がわかっているなら、できる限り検索範囲を絞り込むほど、余計なノイズを拾わずに欲しい情報を抽出できます。横断的に探したいときは組織全体やサイトの検索が有効です。

#55SharePoint検索の使い分け

#54 の4つの検索(組織全体・サイト・ライブラリ・リスト)を、実際の画面で順番に見ていきます。

① 組織全体の検索

  1. SharePoint のスタートページを開く。上部の検索ボックスに「SharePoint 内を検索」と表示されている。ここにキーワードを入れると SharePoint 内を横断的に検索できる。
    #55 画面 6
    検索できるのは自分がアクセス権を持っている範囲だけ。参加していないサイトの情報は出てきません(アクセス権限に準拠)。
  2. キーワードを入力して検索ボタンをクリック。組織内の複数のサイトをまたいで検索結果が出る(例では同じ議事録が SalesTeam サイトと別のサイトの両方からヒット)。
    #55 画面 10
  3. ファイルの種類(PowerPoint・Word・Excel など)や 最終変更日の範囲で絞り込める。
    #55 画面 11
  4. 並べ替えで「変更日が最新」を選ぶと、直近に更新されたファイルが上から並ぶ。
    #55 画面 13

② サイト内検索

  1. サイトを開くと、上部の検索ボックスに「このサイトを検索」と書かれている。見た目は同じでも、ここで検索するとそのサイト(SalesTeam)の中だけが範囲になる。
    #55 画面 15
  2. 検索結果に、SalesTeam サイトを参照していることが表示される。
    #55 画面 16

③ ライブラリ検索

  1. ライブラリを開くと、検索ボックスは「このライブラリを検索」。
    #55 画面 17
  2. 例えば人名(山田太郎)で検索すると、その人が出席している議事録だけに絞り込める。議事録を開くと、先方出席者として記載されている。ドキュメントの中身も検索対象になる。
    #55 画面 19
組織全体やサイト内の検索でもドキュメントの中身は検索できますが、対象が多すぎるとうまく抽出できないことがあります。そういうときはライブラリに絞って検索するのがおすすめです。

④ リスト検索

  1. リストの検索ボックスは「このリストを検索」。例えば 営業企画グループ と入力すると、営業企画グループのアイテムだけに絞り込める。
    #55 画面 24
  2. タイトルがうろ覚えでも、営業レポート と入れるだけで関連しそうなアイテムが予測表示される。検索すると関連アイテムに絞り込める。
    #55 画面 25
情報を探しやすくするコツは、できる限り検索の範囲を絞り込むこと。状況に応じて適切な場所から検索しましょう。

#56Copilotによる社内情報検索

Copilot を使って SharePoint 内の情報を検索する方法を2つ紹介します。

Copilot で SharePoint 内の情報を検索するには、有償版の Microsoft 365 Copilot ライセンスが必要です。

方法①:Copilot Chat で特定のサイトを参照させる

  1. Copilot Chat を開き、上部のトグルを [Work](職場) に切り替える。
  2. [+][作業コンテンツの追加][サイト]。参加しているサイトの一覧から、検索対象にしたいサイト(SalesTeam)をクリック。
    #56 画面 3
  3. プロンプトを入力する。A社との商談議事録を探して(サイト名 SalesTeam が付いた状態で送信)
    #56 画面 4
  4. SalesTeam サイトを探しに行き、A社との商談議事録のファイル3つを探し当ててくれた。実際にライブラリにも A社向けの議事録が3件ある。
    #56 画面 6
  5. 見つけたファイルの中身をさらに質問したいときは、参照のファイルから [これについて質問する]。そのファイルに対して直接対話を続けられる。
    #56 画面 8
  6. 例:アクションアイテムを整理して → ドキュメントの中身を深掘りする対話がスムーズにできる。
    #56 画面 10

方法②:Copilot の[検索]から探して対話につなげる

  1. サイドバーの [検索] アイコンをクリック。「組織全体のコンテンツを検索する」と表示される。キーワードではなく自然言語で入力する:C社との商談議事録を探して
    #56 画面 12
  2. Copilot が自動で関連情報を検索し、下にヒットしたドキュメントが並ぶ(サイトを指定していないので組織全体が対象)。
    #56 画面 14
  3. さらに絞り込みたいときは ファイルの種類・更新日・SharePoint 内だけといったフィルターをかける。
    #56 画面 16
  4. 対象のファイルが見つかったら [概要] をクリックすると、ファイルの中身の概要が出る。
    #56 画面 17
  5. ここからプロンプトを入力すると、Copilot Chat のウィンドウに移動してシームレスに対話を続けられる。
    #56 画面 19

#57SharePointエージェントとは

社内ナレッジに特化した SharePoint エージェント。まずは Copilot 検索との違いから整理します。

Copilot は参照できる情報が多い

#57 画面 2
  • Copilot は個人のナレッジ・社内ナレッジ・Web などの外部ナレッジに幅広くアクセスできる。
  • [+][作業コンテンツの追加] を見ると、ファイルだけでなく会議・メール・Teams のチャットまで参照できる(自分が参加している会議ややり取りしたメール・チャットにパーソナライズされた情報)。
    #57 画面 4
  • その分、「回答のニュアンスが思っていたのと違う」ことが起こりやすい。社内ナレッジをメインに検索したいのに、個人ナレッジが混ざるなど不要な情報まで拾うケースがある。→ 参照情報をいかに絞り込むかが適切な回答を得るうえで重要。

SharePoint エージェント

#57 画面 6
  • 社内ナレッジに特化したエージェント。余計な個人ナレッジや外部情報を混ぜず、対象の社内情報に対して的確に回答してくれる。
  • 社内規定や手順書など問い合わせが繰り返し発生する領域では FAQボットとしても活用できる。
  • Teams や SharePoint 上からも呼び出せるので、個人利用だけでなく組織全体に配置しやすい。

#58ケース:社内規定エージェント

社内規定ドキュメント(PDF)を読み込ませた社内規定エージェントのデモです。

使用ファイル:配布資料「社内規定エージェント作成用ドキュメント/社内規定ドキュメント.pdf」(全53ページ)

#58 画面 4

エージェントの開き方

PDF は Regulation というライブラリに保存されていて、このライブラリを参照しているのが「社内規定エージェント」です。

  1. エージェントの […][開く][Copilot で開く]。見慣れた Copilot のウィンドウで SharePoint エージェントと対話できる。
    #58 画面 5
  2. または [作業ウィンドウで開く]。SharePoint サイト上の右側のサイドウィンドウでエージェントと対話できる。
    #58 画面 8
  3. SharePoint サイト上のエージェントのアイコン(エージェントを開く)をクリックしても、同じようにアクセスできる。
    #58 画面 9

対話してみる

  1. SharePoint 上で質問:有給休暇の取得ルールについておしえて → ドキュメントの中身から正確に回答してくれる。
    #58 画面 11
  2. Copilot のウィンドウでも質問:退職金の規定について教えて → 同じくドキュメントの中身をもとに正確に回答。
    #58 画面 12
  3. 回答にあった退職金の支給条件(第108条)を PDF で確認すると、書かれている内容を忠実に回答していることがわかる。
    #58 画面 14

社内ナレッジにない質問をすると

  1. 例:他社の退職金規定の事例をWebから取得して → 「Web から他社の退職金規定を取得することはできません」と回答される。
    #58 画面 17
ここが大事なポイント。組織内に配置する社内規定の FAQボットで、Web 情報を安易に拾って答えると誤った情報を案内するリスクがあります。社内ナレッジだけに基づいて回答する SharePoint エージェントだからこそ有効です。社内規定・手順書・マニュアルなど、正確に情報を引き出したいドキュメントにおすすめです。

#59ケース:商談議事録エージェント

セクション2〜4で作った Meeting ライブラリ(商談議事録)を参照させた商談議事録エージェントのデモです。

呼び出す

  1. SharePoint 上のエージェントのアイコンをクリック。
    #59 画面 2
  2. サイト内で使える複数のエージェントから 商談議事録エージェント を選ぶ。
    #59 画面 3

複数ファイルを横断して整理する

  1. A社との商談経緯を時系列で整理して → 初回ヒアリング(10月15日)→ 提案の打ち合わせ(10月29日)→ 提案すり合わせ・契約協議(11月12日)と、3回の打ち合わせの議事録をもとに正確に整理してくれる。
    #59 画面 5
  2. 直近のアクションアイテムを教えて → 最新の議事録をもとにアクションアイテムを整理。参照したファイルも表示されるので、情報のソースがわかり安心。
    #59 画面 11
  3. これまでの経緯を詳細に分析し、As-Is,To-Beで整理して → お客様の現状(As-Is)とあるべき姿(To-Be)を構造化して整理してくれた。商談を振り返ってお客様の困りごとを明確にし、提案につなげることもできる。
    #59 画面 14
    #59 画面 15

メタデータを活用した対話

  1. 会話をリフレッシュしたいときは […][新しいチャット]
    #59 画面 19
  2. ライブラリを確認すると、ステータスが「承認済み」の C社向け議事録は 10月22日のもの。
    #59 画面 20
  3. 承認済みの議事録の中からC社向けの商談を抽出して → 10月22日の C社向けの打ち合わせを抽出し、引用元もそのファイルになっている。
    #59 画面 21
⑧ のプロンプトは、画面と音声から読み取った文言です。
SharePoint エージェントの強みは、メタデータの情報をもとに対話できること。承認ステータスはドキュメントの中身には含まれていない情報ですが、メタデータとして設定しておけば絞り込みに使えます(「未承認の案件をリストアップして」なども可能)。メタデータをどう設定するかで、エージェントの活用の可能性が広がります

#60SharePointでエージェントを作成

Meeting ライブラリを使った商談議事録エージェントを実際に作ります。プロンプトを細かく作り込まなくても簡単に作れます。

ライブラリを参照するエージェントを作る

  1. 参照させたいライブラリ(Meeting)を開いた状態で、[AI アクション][エージェントの作成]
    #60 画面 2
  2. [概要] タブで名前を入力(例:商談議事録エージェント)。
    #60 画面 3
  3. [ソース] タブで、現在登録されているナレッジを確認する。Meeting ライブラリから作成したので、SalesTeam サイトの Meeting ライブラリを参照している状態。これで設定はOK。
    #60 画面 4
  4. ほかのナレッジを追加したい場合は、[…][このサイトからコンテンツを追加] → SalesTeam サイトの一番親の階層をクリックすると、登録されているライブラリが表示される。追加したいライブラリ(例:ドキュメント)にチェック。ライブラリ内の特定のフォルダー(商談管理)や特定のファイルだけを選んで追加することもできる。
    #60 画面 5
    #60 画面 6
  5. [動作] タブは基本的に既定の設定でOK。スタータープロンプト=エージェントを開いたときに最初に出てくるプロンプトのテンプレートを設定できる。エージェント指示の枠に詳細な構成プロンプトを入れて、挙動をカスタマイズすることもできる(今回は既定のまま)。
    #60 画面 7
    #60 画面 9
  6. [作成]。「このエージェントは Meeting ライブラリの中に保存されました」と表示される(保存場所はここから変更できる)。
    #60 画面 10
  7. エージェントの […]Microsoft 365 Copilot で開く[作業ウィンドウで開く]。作業ウィンドウで開くと対話できる。
    #60 画面 12

サイト全体を参照するエージェントを作る

  1. サイトのホームから [+ 新規][エージェント]
    #60 画面 13
  2. [ソース] タブを見ると、SalesTeam サイトだけを参照した状態。これでサイト全体を参照するエージェントができる。
    #60 画面 14
サイトの中に情報がどんどん溜まると検索範囲を絞り込めず、回答にノイズが出てきます。できる限りライブラリ単位やファイル単位でナレッジソースを追加しましょう。
アクセス権:エージェントには、そのサイトに参加しているメンバーなら基本的にアクセスできます。サイトに参加していないメンバーは原則アクセスできません(サイト単位でアクセス権を設定する形)。
#60 画面 16

#61エージェントをTeamsへ追加する

作成した SharePoint エージェントは、Copilot の画面や SharePoint 上だけでなく、Teams 上からも対話できます。チームのチャネルやグループチャットに共有しましょう。

チャネルに追加する

  1. エージェントを開いた状態で […][Teams のリンクのコピー]。リンクがクリップボードにコピーされる。
    #61 画面 2
  2. Teams で共有したいチャネル(今回は一般チャネル)に移動する。
    #61 画面 4
  3. 投稿のタイトルを書き、メッセージにコピーしたリンクを貼り付けて [投稿]
    #61 画面 5
  4. [チャネルに追加] をクリック。商談議事録エージェントのチャットウィンドウが表示される。
    #61 画面 6
  5. @ から商談議事録エージェントをメンションしてプロンプトを入力し、送信する。例:B社との直近の商談を整理して
    #61 画面 8
  6. 回答が返ってくる。詳細を開くと、直近3回分の商談の議事録を整理してくれている。
    #61 画面 9
  7. 会話を続けたいときは、「@商談議事録エージェント」と表示されたアイコンをクリックすれば簡単にメンションできる。
    #61 画面 12
チームのチャネルに登録すれば、チームのメンバー全員がエージェントにメンションして対話できます。回答もチャネル上で共有されるので、同じ前提でメンバーと会話を進められます。

グループチャットに追加する

  1. 追加したいグループチャットを開き、コピーしたエージェントのリンクをメッセージに貼り付けて送信 → [このチャットに追加]
    #61 画面 15
  2. プロンプトを入力すると、「このチャットの一部のユーザーは、私が検索したソースの一部にアクセスできません」と表示された。グループチャットのメンバーに、エージェントが参照する Meeting ライブラリへのアクセス権を持っていない人が含まれているため。
    #61 画面 18
  3. エージェントは出力する前に「本当にこのチャット上に公開してよいか」の確認を促してくれる。[応答の表示] をクリックすると、送信予定の回答テキストを確認できる。
    #61 画面 21
  4. アクセス権のないメンバーに見せてよいかを確認したうえで [送信]。グループチャット上に回答が送信される。
    #61 画面 25
送信しても、アクセス権のないメンバーが回答で使われた議事録ファイルそのものにアクセスできるようになるわけではありません。見られるのはチャットの回答だけで、ファイルへのアクセスは SharePoint 環境で管理されているアクセス権限に準拠します。
セクション7 エンディング

#62おわりに

この講座では SharePoint を中心に、日々の業務で社内情報を扱うための基礎から実践テクニックまでを一通り学びました。

  • ファイルの保存と共有の基本(セクション2・3)
  • ライブラリを使ったファイルの管理(セクション4)
  • リストを活用した進捗やデータの管理(セクション5)
  • Copilot や SharePoint エージェントを活用したナレッジ活用(セクション6)

できるようになったこと

  1. 必要な情報を適切に保存し、チーム内で安全に共有する
  2. ライブラリやリストで情報を整理し、必要な情報が見つけやすい環境を作る
  3. 蓄積した社内ナレッジを AI を使って業務に活用する
#62 画面 5
個人の生産性だけでなく、チーム全体の生産性を高める仕組みを作るためのスキルです。まずは身近な業務や小さなチーム単位で、実際の運用に取り入れてみましょう。小さな改善の積み重ねが、チーム全員の働き方を大きく変えてくれます。