実習ノート全27レッスン

Copilot入門 実習ノート

ユースフル「【2026年最新版】Copilot入門コース」(講師:秋山のぞみ)の動画の内容を、読み物として整理しました。画面の横に開いて、同じ操作を自分で試せるようにしてあります。

使い方:手順の番号の下にあるチェックボックスで、できたところに印を付けられます(このブラウザに保存)。この形の文字はクリックするとコピーできます(プロンプトはそのまま Copilot に貼り付けられます)。画像はクリックで拡大できます。

※画面は収録時点(2025年11月頃)の Copilot Chat(無料版=Microsoft 365 ライセンスで使える範囲)です。UI の表記や配置、使えるモデルは変わっている場合があります。「使用ファイル」は、コースフォルダ内「操作ファイルとプロンプト」にある配布ファイルです。

このコースで学ぶこと一覧

#レッスン主なテクニック
06画面説明と入力方法Enter/Shift+Enter、音声入力 Win+H、提案プロンプト、会話・検索・エージェント・ライブラリ・作成・アプリ、プロンプトの保存と共有
07マークダウン記法とプロンプトの書き方# ** - 1. | ===、プロンプトは AI に作ってもらう(音声で話す)
08Web検索Edge サイドバー Ctrl+Shift+.、ページ要約、逆順プロンプト(根拠が先)
09画像やPDFからの文字起こし手書きメモの文字起こし、PDF 要約、新旧ファイル比較
10会議のトランスクリプトの活用議事録作成、見本(フォーマット)をつける、引き継ぎマニュアル
11翻訳とローカライズトーン指定、複数言語同時翻訳、配慮表現、文化に合わせたコピー
12目標設定SMART、採点してもらう、アクションプラン・振り返りテンプレート
13ペルソナ作成ペルソナ設定、行動プロセス5段階、相手別トーン書き換え
14ストーリー作成1問ずつ質問してもらい情報を引き出す
15アイデアのブレインストーミング論点決め → 発散 → 深掘り → 収束
16【コラム】スキルを高めるコツ日常生活で声で使い倒す(旅行プラン・献立)
17データ分割と整形Excel 住所分割、ラリーで修正、「1回で出すプロンプト」を聞く
18データ分析Excel サイドバー、満足度スコア、ポジ/ネガ分類、GPT-5、改善計画
19文書作成メモから通達、Word 見出しスタイル、過去文書の体裁を再現するプロンプト
20校閲とリライトWord サイドバーで選択範囲チェック、5段階採点+リライト
21図解画像、Mermaid 記法、SmartArt(テキストのみ保持・図形に変換)
22グラフ目的を伝えてグラフ種類を相談、表は AI・グラフは Excel
23アウトラインからスライド作成構成を練る、Word 見出し1/2、スライドマスター、アウトラインからスライド
24発表準備資料添削、3分スクリプト、想定質問、ロープレ
25画像生成画像・アイコン生成、見本からプロンプト、無料版の利用範囲
26エージェント作成Copilot Studio で資料添削エージェント、編集・共有

用語集・早見表

用語意味詳しく
生成AI自由な問いから新しい文章・画像などを「作る」AI(従来は「探す」AI)#03
LLM(大規模言語モデル)問いに続く確率が高い答えを生成する技術。常に正しいとは限らない#03
RAG(検索拡張生成)外部・社内のデータを検索して補完し回答する技術。無料版は Web と一部ファイルのみ#03
Microsoft GraphMicrosoft ツール間のデータを連携する技術。有償版で社内データを検索#03
ハルシネーション事実と異なる情報をもっともらしく出すこと。ファクトチェックで確認#05
エンタープライズデータ保護緑のシールドマーク。入力内容はモデル学習に使われず、テナントのアクセス制限が反映#05
プロンプトCopilot へのお願いの文章#06
マークダウン記法文章の構造を記号で表す書き方。AI が正確に解釈しやすい#07
サイドバーEdge や Word/Excel の横に開く Copilot Chat(Edge は Ctrl+Shift+.)#08
OCR画像や PDF から文字を抜き出す技術#09
トランスクリプトTeams 会議で自動生成される文字起こし(ダウンロードは主催者のみ)#10
SMARTSpecific/Measurable/Achievable/Relevant/Time-bound#12
ペルソナターゲットを具体的に描いた人物モデル#13
Mermaid 記法図やグラフをテキストだけで書く方法#21
スライドマスターPowerPoint の共通フォーマット。Word 見出し1=タイトル、見出し2以降=テキスト#23
AI エージェント特定目的に特化し、代わりに考え作業を進める AI。Copilot Studio で作成#26

プロンプトのコツ(講座全体から)

  • 体裁は気にせず声で話す→ マークダウンに整えてもらう(#07
  • 見本をつける(フォーマット・過去文書・画像)(#10 #19 #25
  • 目的・相手・前提を伝える#14 #22 #23 #24
  • ★5段階で評価・採点してもらう#12 #15 #20 #22
  • 1問ずつ質問してもらう#14 #24
  • 根拠を先に集めてから結論(逆順プロンプト)(#08
  • 一度で諦めずラリー → 最後に「1回で出すプロンプト」を聞く#17
  • わからない用語は「中学生でもわかるように」#21
  • デメリットには必ず対応策も#15
セクション1 オープニング

#01講座概要と生成AI導入の背景

「生成AIで働き方が変わると言われても、何からどう使えばいいかわからない」「嘘をつくらしいし、セキュリティ的にも仕事で使うのは不安」。本講座は、そうした生成AIへの不安や疑問を解消し、明日の実務からすぐに Copilot を活用できるようにすることが目的です。

講座のゴールCopilot の不安や疑問を解消し、明日の実務ですぐに活用できるようにする

この講座の特徴

  • ユースフルは Microsoft 領域を中心に約10年、働き方を変える実務ノウハウを発信してきた。
  • 他の AI 講座と違い、「職場」で成果が出る使い方に徹底的にこだわり、初心者にもわかるように解説する。
  • 「入門」だが、AI を安全に業務で使うための基礎スキルとリテラシーを身につけるとともに、実務の活用イメージが持てるよう一部応用的な活用も紹介する。
  • Copilot のアドオンライセンスがなくても、Microsoft 365 のライセンスがあれば無料で使える機能の範囲内で活用事例をまとめている(Copilot 無料版のライセンス範囲内で基礎〜応用までカバー)。
  • 講師:秋山のぞみ(ユースフル)。金融機関で約8年、Microsoft ツールを使い倒してきた経験から「業務で Copilot を使うならここ」というポイントに絞って届ける。

AI に仕事を奪われる?

「このままでは AI に仕事を奪われるのでは」という声に対するユースフルの結論は、AI が仕事を奪うのではなく、AI を使いこなせる人に仕事を奪われる

電卓が登場したとき、暗算能力だけの人は電卓に取って代わられたかもしれないが、電卓を活用して複雑な計算をし、その成果を専門分野に応用できた人材の価値は一気に高まった。AI も人間の能力を拡張するツールであり、AI を自分のスキルとうまく掛け合わせて活用できる人材こそ、これからのビジネス市場で求められる。

数字で見る生成 AI の現状

#01 画面 15
日本の生成AI利用経験者の割合は 26.7%(総務省 令和7年版 情報通信白書)
  • 令和7年度の総務省の調査で「生成 AI を使ったことがある」と答えた日本人は 26.7%。まだ4人に1人ほど。だからこそ今学ぶことで周囲と大きく差を開くチャンス
#01 画面 16
Copilot を早期に使い始めたユーザーの変化(Microsoft Work Trend Index)
Microsoft 社の調査(早期ユーザーの変化)数字
会議内容の把握にかかる時間1/4 に削減
「生産性が向上した」と回答70%
「(メール・企画書・議事録などの)下書きが速くなった」と回答85%
「より重要な仕事に集中できた」と回答65%

Copilot を活用すると、単なる効率化だけでなく、本来人が時間を割くべきところに集中でき、より質の高いアウトプットが出せるようになる。AI 活用が当たり前になる今後は、「AI が使えるか」よりも「AI と協働して質の高いアウトプットを出せるか」が問われる。

この講座では、実務で成果を出すための AI 活用方法に絞り、「何から始めるべきか」「どの業務・どの場面で使うと効果が出るか」という疑問を一つずつ解消していく。
セクション2 生成AIの基礎知識

#024つのCopilotの違い

Copilot は1つだけではありません。4種類あり、それぞれの役割を理解しておくと、どの講座で何を学べばよいかが明確になります。

#02 画面 2
Copilot の種類(2025年11月28日時点)
Copilot(無料版)
本講座の対象
Microsoft 365 Copilot
有償ライセンス
Copilot in Power PlatformCopilot Studio
どこから使える?Web ブラウザ(Edge 推奨)、Microsoft 365 アプリの一部(機能制限あり)Web ブラウザ(Edge 推奨)、Microsoft 365 アプリ全般(Excel・Word・Teams 等)Power Platform 各種アプリ専用サイト
どんな時に使う?情報検索(範囲制限あり)、文章の要約や翻訳、議事録の作成、メールの作成、データ分析Microsoft Graph 経由で社内情報にアクセス、要約・翻訳・文書作成、スライドの自動作成、文章のリライトワークフロー構築、社内アプリ開発外部システム連携、チャットボット
利用料金無料(M365 契約で自動付帯)有料有料(Power Platform 料金に準ずる)有料(従量課金)

① Copilot(無料版)=本講座で扱う Copilot

  • Microsoft 365(Word・Excel・PowerPoint・Outlook・Teams など)が使える環境なら、特別な設定なしで誰でもすぐに無料で使える
  • 無料でも、検索・要約・文書作成・分析まで日常業務のタスクに使える。本講座は無料版でできる機能をベースに解説する。

② Microsoft 365 Copilot(有償アドオンライセンス)

  • 組織内のデータに直接アクセスして情報を検索できる。普段の Word・Excel・PowerPoint のアプリの中でより高度で便利な機能を使える。
  • 例:議事録のフォーマット作成
    • 無料版:Copilot のサイドバーで「議事録のフォーマットを作って」と依頼 → 作成されたテキストをコピーして Word に貼り付けて使う。
    • 有償版:Word の中で「議事録のフォーマットを作成してください」と依頼すると、直接アプリの中で作成してくれる。
  • 組織内のファイルや会議の内容から情報を引っ張ってこられるのも Microsoft 365 Copilot ならでは。
#02 画面 5
有償版:Word の中で直接「議事録のフォーマットを作成してください」と依頼できる

③ Copilot in Power Platform

  • 主に業務プロセス改善を行うチーム向け。社内専用アプリが作れる Power Apps、Power BI、Power Automate などで、自然な日本語でフローを生成したり、AI を使いながらアプリを作ったりできる。アドオンライセンスが必要。

④ Copilot Studio

  • 自分専用の AI エージェントを作れる(議事録作成エージェント、提案骨子作成エージェント、社内 FAQ ボットなど)。特別なコードの知識がなくても自社向け Copilot を作れる。
#02 画面 13

本講座の位置づけ

  • AI を安全に活用するための基礎スキル・リテラシーを身につけつつ、すぐに実務で使えるよう一部応用的な使い方も紹介する。
  • 紹介するテクニックの多くは、有償の Microsoft 365 Copilot でも同様に使える。アドオンライセンスを持っている人も、まず本講座で土台を学び、その後 M365 Copilot 講座で有償版特有の機能を学ぶと効果的。さらに広げたい人向けに Copilot Studio 講座もある。

#03生成AI基礎知識

これだけは押さえておきたい生成 AI の基礎知識。今後 Copilot や生成 AI を学ぶうえで大事な概念です。

生成 AI と従来の AI の違い:「探す AI」から「作る AI」へ

#03 画面 2
従来の AI生成 AI
決まった問いに対して決まった答えを返す。過去のパターンから一致するものを探して出力する自由な文章・自由な問いから、過去と同じものではなく新しく文章や画像を作り出す

生成 AI でできること

#03 画面 3
種類内容
文章生成プロンプトの送信で自動的にテキストを生成ChatGPT、Copilot、Gemini など
画像生成テキストによる指示でオリジナルの画像を生成Stable Diffusion、Midjourney など
音声生成音声やテキストの入力で新たな音声を生成CoeFont、VOICEVOX、AITalk など
動画生成テキストによる指示で数秒〜1分ほどの動画を生成Sora、Synthesia、Steve.AI など

生成 AI ツールの種類

Copilot・ChatGPT・Gemini は、会話形式で AI が使えるサービスの名前。提供会社が違うので、得意なタスクや他ツールとの接続性などの特徴が異なります。

  • Copilot=Microsoft、ChatGPT=OpenAI、Gemini=Google
#03 画面 5
Copilot と他の生成 AI ツールの違い

結論:ビジネスで AI を使うなら Copilot が最適

#03 画面 6
  • 職場で使う AI として開発:個人利用だけでなく職場で安全に使うことに重点を置いて開発。厳重なセキュリティ体制の Microsoft が作っているので、高水準のセキュリティ環境で安心して使える。
  • 最新モデルが使える:Microsoft 365 のライセンスがあれば、別ツールを導入しなくても最新の AI モデルを無料で使える。
  • サイドバー/365 ツール:Word・Excel・PowerPoint とシームレスに接続でき、普段使っている Edge ブラウザから直接 Copilot Chat を開ける。

特別な環境を用意せず、普段のオフィス環境のまま安心して AI を使えるのが Copilot の強みです。

LLM(大規模言語モデル)

#03 画面 7
  • Copilot などの生成 AI の裏側で使われている技術。膨大なテキストデータから言葉の意味や文脈パターンを学習し、人間の頭脳のように自然な言語理解と生成を行う。(1.トークン化 → 2.ベクトル化 → 3.学習 → 4.文脈理解 → 5.デコード出力)
  • 大切なのは、問いに続く確率が高い答えを生成する技術だということ。例:「課長」という言葉の次には「会議」「承認」「相談」など、続く可能性が高いものを選んで回答している。
  • つまり常に正しいものを選んでいるとは限らない。同じ質問を別の日にすると、確率の高い別の回答が出てくることもある。

RAG(検索拡張生成)

#03 画面 8
  • LLM が持っていない情報を、外部のデータソース(社内限定の Excel や Teams 会議の内容など)から検索して補完し、より正確な(その会社に合った)回答を生成する技術。
  • Copilot は Web 上のデータを検索した後、社内の情報も検索し、テナントに適切な答えを返す。社内データの取得には、Microsoft の各ツールのデータを連携する Microsoft Graph という技術を使う。
無料版と有償ライセンスの違い
  • 無料版:Web 上の検索や一部のファイルのみを情報源とする。社内の Teams や Outlook などからは検索できない。
  • 有償版(アドオンライセンス):Microsoft Graph で社内データをくまなく検索でき、RAG を大いに活用できる。

#04Copilotの現在地と特徴

2025年末時点で、Copilot の強みが発揮される領域と、まだ慎重になるべき領域を知ることで、実際の業務のどこで使うかを判断できるようになります。

Copilot の得意なこと

#04 画面 2
得意なこと
構造化されていない情報の整理メール・議事録・チャットなど、人が話したような内容を素早く読み取って要約・要点抽出/長文資料から論点を抽出して箇条書きに
0からの文章や資料の下書き作成提案書のアウトライン、議事録や報告書の下書き、メールやチャット文章の作成
M365 との連携作業Excel の関数を教えてくれる(操作したいことを伝えるだけで使うべき関数がわかる)/Word 文書でリライトできる/Teams 会議の要約。普段のオフィス製品の中でそのまま使えるのが大きなポイント

Copilot の苦手なこと(注意が必要な領域)

#04 画面 3
苦手なこと内容
誤情報が許されない領域の事実確認法律・医療分野(診断・薬の処方)など。誤情報が絶対に許されない領域では必ず専門家(人)の最終確認が必要。AI はサポートできても最終判断は難しい
高度な意思決定が求められる業務経営判断、リスク判定など。AI は分析の補助はできても、最終の意思決定は人が行うべき
デザインなど曖昧で文脈依存の強い依頼「いい感じのデザインに仕上げて」のような抽象的な指示、TPO に合ったデザインや配色など、言葉で表現しづらく人のセンスや感覚に依存するもの。アウトプットの品質が揺らぎやすい
Copilot は「一緒に考えるパートナー」
  • 苦手分野も今後アップデートされていくと予想されるが、大切なのは、Copilot は自分の代わりに作業してくれる存在ではなく、一緒に考えるパートナーであること。
  • うまく付き合うためにも、これまで通り専門分野での実務経験は重要。Copilot を活用するには Excel・PowerPoint・Teams など Microsoft 領域の基本知識も必要。ベース知識は磨き続ける。
  • AI が得意な分野にはどんどん活用し、削減された時間を本質的なアイデアや思考の時間に使う。AI 活用と他のスキルの相乗効果で価値を生み出そう。

#05安全に活用するために

情報セキュリティと著作権。Copilot を安全に活用するための基礎知識です。

AI の回答は正しいとは限らない(ハルシネーション)

#05 画面 2
  • 生成 AI はもっともらしい文章を作るのが得意な一方、事実と異なる情報をもっともらしく提示してしまうことがある。これをハルシネーションという。
  • 以前のモデルより起きにくくなっているが、ゼロにはできない。AI の回答は一つの仮説と考え、「本当に正しいのか?」と常に疑い、自分の目で確認する習慣をつける。

ファクトチェックのやり方

  1. Copilot で情報を検索すると、回答に情報の出典(ソース)が明記される。回答内の出典マークや、回答下の [ソース] を確認する。
    #05 画面 5
  2. リンクをクリックして公式の情報を開き、Copilot が生成した回答と実際の情報源の内容が一致しているかを確認する。
    #05 画面 7
    左:Copilot が生成した回答/右:実際のソース(Apple 公式)

Copilot のセキュリティの安全性

#05 画面 11
  • 無料版でも、チャット画面に緑色のシールドマークが表示されていればエンタープライズデータ保護が適用されている(企業が保有する重要なデータを不正アクセスや漏洩から守るための技術とプロセスの総称)。
  • Copilot のセキュリティ範囲:
    • 入力内容や生成結果は AI のモデル学習には使用されない
    • テナントのアクセス制限が反映される(SharePoint・OneDrive などの権限設定に従い、アクセスできる人だけが参照できる)
  • 社外へのデータ流出リスクは極めて低いが、閲覧権限の設定ミスなど人為的なミスで情報漏洩するリスクはある。例:生成結果は他の社員も閲覧できる SharePoint や Teams に残る可能性があり、そもそも SharePoint 作成時のアクセス権設定を誤っていると、社内で意図せず情報が拡散する。
#05 画面 13

それでも入力を避けるべき情報

#05 画面 9
取引先/顧客の個人情報未発表/社外秘の情報セキュリティ情報
取引先との契約内容や金額、顧客名・担当者名・連絡先、他社の提案書や見積データ新規事業の企画案、M&A 情報、製品リリース前の仕様書、財務データ・来期予算案社内サーバーの構成図、システムログや認証設定、API キーやネットワーク情報
  • 特定の顧客名・顧客情報を入れて提案資料を作ると、別の顧客向け資料を作るときに以前の生成結果が一部反映されるリスクがある。→ 「A 社」のように仮の名前に置き換えて入力すると安心。
  • Copilot は Microsoft のクラウドで動くので、理論上データが社外のクラウドを経由する瞬間がある。暗号化されていても、ID・パスワードや機密度の高い新製品情報などはクラウドを介さずオフラインで管理する。
  • エンタープライズデータ保護はあくまで社外に情報が出ていかないことを保証する仕組み。AI のあるなしに関わらず、こうした情報の扱いには十分注意する。

著作権

#05 画面 16
  • 生成 AI で作った文章や画像は、まるっきり自由に使えるわけではない。Copilot で作成したコンテンツの最終的な責任は利用者自身にある。
  • AI は内容が正確・合法であることを保証しない。AI が出力した文章や画像を使うときは、自社のルールや法令に照らして最終確認する。
  • 万が一、作成した画像が既存の著作物に似ていて訴えられた場合、ユーザー側が責任を負う可能性がある(無料版では補償なし=自己責任)。
  • 有償ライセンスでは生成した画像や文章を Microsoft が保証しているので、商用利用や万が一のときも Microsoft が守ってくれる。商用利用するなら有償ライセンスが安心。
  • AI で生成したものを使うときは、常に「これを使っていいのか」を確認する癖をつける。
情報セキュリティも著作権も、AI があろうとなかろうと今まで注意してきたことは、これからも慎重に確認して AI を活用する。

#06Copilotの画面説明と入力方法

Copilot Chat の画面の見方と基本操作。チャット以外にも、検索・エージェント・ライブラリ・作成・アプリ・プロンプトギャラリーなど機能が盛りだくさんです。

起動方法

  1. Edge ブラウザの場合は [Copilot を開く]。または Web 検索で「Copilot」と検索し、Microsoft 365 Copilot のログイン画面を開く。
    #06 画面 4
  2. 職場アカウントでサインインすると、Copilot Chat の画面が開く。
    #06 画面 6

入力方法

  1. 画面中央の 「Copilot へメッセージを送る」 をクリックしてカーソルを入れ、質問を入力する。
  2. 右下の 送信ボタン または Enter で送信 → Copilot が回答を生成する。
    #06 画面 7
  3. 続けて質問するときは、自分で入力してもよいし、Copilot が用意してくれる次によく聞かれる質問のボタンをクリックして自動入力してもよい。
  4. 別の話題を聞くときは、右上の [新しいチャットを開始] でチャットをリフレッシュする。
    #06 画面 8
操作方法
送信Enter
チャット内で改行ShiftEnter
入力欄を大きく広げる何行か入力すると自動で広がる。さらに広げるときは入力欄右上の [展開する]
音声入力(ディクテーション)開始入力欄右下の [ディクテーションを開始](初回は「マイクを使用する」を許可)、またはショートカット WindowsH
音声入力を停止Esc
#06 画面 10
入力欄右上の[展開する]で広い画面で入力できる

音声入力を使えば、マイクに向かって話した言葉が文字起こしされるので、キーボードを打たなくてよく便利です。

プロンプトと提案プロンプト

  • Copilot にお願いするときに入力する文章をプロンプトという。
  • 自分で考えて入力するほか、入力欄の下に提案プロンプトが用意されている。[表示を増やす] で一覧が広がり、ボタンをクリックするだけでプロンプトを入力できる。[表示を減らす] で元に戻る。
#06 画面 13

左側のサイドメニュー

会話(履歴)

  • [会話] をクリックすると、今まで質問した内容が会話の履歴として残っている。[すべての会話] で一覧表示・キーワード検索ができる。
  • うまく生成できなかった結果など履歴を消したいときは、履歴右横の […][削除]
    #06 画面 19

検索

  • 特定のキーワードからファイルを検索したり、ユーザー名からユーザー情報を検索したりできる。
  • 無料版では、自分に権限がある SharePoint や OneDrive の中でしかファイル検索できない。Teams チャットや Outlook などから検索するには有償のアドオンライセンスが必要。
    #06 画面 22

エージェント

  • エージェント=Copilot に毎回繰り返しお願いしたい作業を、あらかじめ登録・自動化できる仕組み。繰り返し作業を登録して AI が自律的に行動する。
  • 通常は新しいチャットから Copilot を呼び出すが、エージェントを作っておくと、目的に応じてエージェントをクリックして専用チャットを呼び出せる。例:会議の文字起こし(トランスクリプト)を添付して送るだけで、毎回細かくプロンプトを入力しなくても、登録済みの指示で毎回同じ形式の議事録を作ってくれる。
    #06 画面 24
  • [エージェントの作成] から Copilot Studio を使って、誰でも自分専用のエージェントを作れる(有償ライセンスの有無で一部機能に制限あり)。詳しくは #26 エージェント作成、M365 Copilot 講座・Copilot Studio 講座で解説。

ライブラリ

  1. 生成結果をどこかに保存しておきたいとき、生成結果の左下のアイコン [Pages で編集] をクリックする。
    #06 画面 27
  2. 出力結果が Pages というツールにまとまる。共有ボタンから Loop のようにリンクで共有したり、Word 形式で開いたりできる。
    #06 画面 28
  3. Pages に保存した内容は、[ライブラリ]ページ に追加される。元に戻るときは左上のナビゲーション展開から。
  4. 右上の [新規ページ] から、メモ帳のように自分でページを作ることもできる。お気に入りの生成結果や調査中の内容をまとめておくと便利。
  5. 隣の [画像] には、今まで作成した画像が保存されている。クリックでダウンロードもできる。
    #06 画面 34

作成(画像の生成・編集)

  1. [作成] では、簡単な画像の生成、ビデオの作成、画像の編集などができる。
    #06 画面 35
  2. 便利な使い方:少し加工したい画像を添付して [編集]
    #06 画面 38
  3. 「あと少しだけ明るくなれば」というときは [自動補正] を押すだけで明るく補正してくれる。中央のバーを動かすとビフォー/アフターを比較できる。良ければ [承諾する]
    #06 画面 41
  4. 背景を削除してコピーし、PowerPoint などにそのまま貼り付けることもできる。専用の画像加工ソフトがなくてもここまでできる。
    #06 画面 43

アプリ

[アプリ] から Word・Excel などを開けるほか、Microsoft の便利なツールが多数ある。気になるものは追加して積極的に使ってみよう。

#06 画面 45

プロンプトの保存と共有(プロンプトギャラリー)

  1. 理想の結果が出たプロンプトを保存したいときは、自分が入力したプロンプトの右上の [プロンプトを保存する]
    #06 画面 47
  2. わかりやすいタイトル(例:議事録作成用)を付けて [保存]
    #06 画面 48
  3. 保存したプロンプトは、提案プロンプトの [表示を増やす] の一番下にある [プロンプト ギャラリー][プロンプト] タブから呼び出せる([おすすめ]タブにはおすすめのプロンプト)。
    #06 画面 51
  4. 他の人に共有するときは、保存したプロンプトの 共有ボタン[チームで共有] → チーム名を選んで [共有]
    #06 画面 52
  5. 共有されたプロンプトは [チーム プロンプト] タブに追加され、他の人が作ったプロンプトも使えるようになる。
    #06 画面 54
Copilot Chat にはチャットだけでなく、エージェント作成・検索・お気に入りを保存できるライブラリ・簡単な画像編集ができる作成など機能が盛りだくさん。使い方に慣れたら色々な機能を試してみよう。

#07マークダウン記法とプロンプトの書き方

「自分の意図を Copilot に伝えるのが難しい」「プロンプトが大切なのはわかるが、どう書けばいいかわからない」。質の高い回答を得るコツとして、マークダウン記法を使ったプロンプトの書き方と、プロンプトを AI に作ってもらう方法を学びます。

マークダウン記法とは

Copilot への指示文に # などの記号がついているのを見たことはありませんか? これがマークダウン記法文章の構造をわかりやすく表現する書き方の一つで、人間にも整理しやすく、生成 AI も指示内容をより正確に解釈できます。

#07 画面 4
マークダウン記法で書いたプロンプトの例(# 目的/# 条件/# 出力形式/=== 以下にデータ)

まず覚えたい5つの記号

記号意味書き方の例
#見出し。前提・指示・項目・条件など大きな項目を表す。##### と増やすとその下に細かい条件を書く階層構造を表現できる# 見出し1
## 見出し2
### 見出し3
**(または _強調。「ここは AI に特に気をつけてほしい」部分(文章でいう太字・赤字)**アイテム**
_アイテム_
-箇条書き。順序がなく並列する項目(丸ポチの代わりにハイフンを使う)- アイテム1
1. 2.手順・ステップ。順番がある内容。どこから順に取り組めばよいかが AI にわかる1. アイテム1
2. アイテム2
|テーブル(縦の区切り線)。表形式で出力したいとき、表の見出しの分け方を指定| アイテム1 | アイテム2 | アイテム3 |
#07 画面 5

加えて、===(イコール3つ)は区切り線。「ここから下が説明する内容/貼り付けたデータ」だと分かるようにしたいときや、過去の情報をコピー&ペーストしてそれに指示するときに使えます。

プロンプトは自分で書かず「AI に」作ってもらう

毎回自分で記号を付けて書くのは面倒で、どこで記号を使えば AI が読みやすいかも難しい。以前はプロンプトエンジニアリングのスキルが必要でしたが、今はプロンプトを書くこと自体を AI にお願いする方法があります。その際は音声入力を活用しましょう。

ポイント 体裁や文脈・形式は気にせず、自分の思っていることを自然に声で話して OK

ハンズオン:Excel の住所分割プロンプトを AI に作ってもらう

題材:Excel の住所列から、都道府県/市区町村/それ以降を取り出して列に分割したい。

#07 画面 11
  1. 入力欄右下の [ディクテーションを開始](または WindowsH)で音声入力を開始する(一時停止は Esc)。
    #07 画面 7
  2. 次のように話す(入力する)。1行目の後に === を入れて、ここから下が説明内容だと分かるようにする。
    あなたはプロンプトエンジニアです。これから説明する内容を構造化されたマークダウンプロンプトに整形してください。
    ===
    エクセルの住所列に入力してあるデータを都道府県と市区町村とそれ以降の列に分割して表で入力したいです。以前エクセルにお願いした時に京都府の府がうまく区切られなかったり文字数などで判断されて区切られてしまったので、実際の都道府県名や市区町村を判断した上で区切られるようにしたいです。このデータ分割を行うためにプロンプトをどのように作ればいいか教えてください。
    #07 画面 12
  3. 送信すると、構造などを意識せず話しただけの内容から、Copilot が AI の読みやすいプロンプトを作ってくれる。「住所分割プロンプト(Excel住所列 → 都道府県/市区町村/以降)」として前提(目的・入力仕様・厳密な判定ルールなど)が書き出され、最後に「プロンプト本体(コピペ用)」が Markdown 形式で出力される。
    #07 画面 15
    #07 画面 18
  4. プロンプト本体をそのままコピーすれば、すぐに使える。
    #07 画面 19
まとめ
  • 指示の構造化を AI に任せることで、誰でも効率よく高精度のアウトプットを得られるプロンプトを作れる。
  • マークダウン記法の意味を理解していれば、Copilot が作ったプロンプトの記号の意味もよくわかる。
  • キーボードで打たなくても、自分でプロンプトを一生懸命作らなくても、音声入力で文脈を気にせず話す → マークダウン形式に整えてもらうことで、使えるプロンプトそのものまで作ってもらえる。
セクション3 実務活用テクニック①

#08Web検索

Web 検索の方法、Copilot ならではの便利な使い方(Edge のサイドバー)、情報をレポートにまとめるときに説得力を持たせるコツ(逆順プロンプト)を学びます。

Edge のサイドバーで Copilot Chat を使う

  • Microsoft Edge ブラウザ右上の Copilot アイコン をクリックすると、見ているブラウザ画面の横に Copilot Chat が表示される。これをサイドバーという。
  • ショートカット:CtrlShift.(ドット)でも開ける。
#08 画面 2
Edge 右上の Copilot アイコン
#08 画面 6

ハンズオン:見ている Web ページを要約してレポートにする

  1. Web で調べ物をしていて参考になりそうな記事(例:「テレワークで生産性はどう変化する?」)を見つけたら、CtrlShift. でサイドバーを開く。
  2. サイドバーに この記事を要約して と入力するだけで要約できる。
    #08 画面 18
    ChatGPT との違い ChatGPT などでは、記事の URL を Ctrl+L で選択 → Ctrl+C でコピー → チャット欄に Ctrl+V で貼り付けて「要約して」と依頼する必要があり、ウィンドウを行ったり来たりする。Copilot はサイドバーを開いて打つだけ。Edge のサイドバーで Copilot Chat が使えるのが Copilot 最大の特徴。
  3. さらに、ChatGPT が事前に学習したある時点までのデータを元に回答するのに対し、Copilot は検索エンジン Bing と組み合わせてリアルタイムの Web 情報を元に回答を生成する。
    #08 画面 20
  4. 要約を元に、シンプルなプロンプト(例:「この要約を元にレポートを作成して」)を追加すれば、あっという間にレポートが完成する。
  5. Microsoft のツールなので、Word 形式で出力をお願いして、シームレスに Word のレポートを作成できる。M365 ツールとの連携がスムーズ。
    #08 画面 24

説得力のあるレポートのコツ:逆順プロンプト

まだ情報源が見つかっていないときは、Web ブラウザ版の Copilot Chat で調べます。

× 通常のプロンプト(主張が先)

リモート勤務は出社よりも生産性が高いと思うので、その理由を400字で説明したいから根拠を示してください。

「通勤時間が不要になるから集中力が向上する」など一見まとまっているが、どの情報を根拠にしているかが曖昧

#08 画面 26

○ 逆順プロンプト(根拠が先)

信頼性の高いサイト「政府調査」「大手メディア」「企業レポート」などから、"リモート勤務と出社勤務の生産性"に関する記事を3つ探してください。
各記事の要点をまとめ、
その根拠をもとに「今後の理想的な働き方」を400字で提案してください。
#08 画面 28
  • ポイントは、まず根拠となる情報源を3つ以上探し、その後に結論を出してもらうという順番。
  • 結果:政府調査(総務省・厚労省など)、大手メディア(日本経済新聞・NHK など)、企業レポート(McKinsey・Deloitte など)から根拠を出し、そこから理想的な働き方を提案してくれた。
  • Web 検索の回答には [ソース] のリンクが付くので、クリックしてソース元で根拠を確認できる。
    #08 画面 33
  • 今回は「リモートは高い生産性を示すが、出社勤務もチームの連携や意思決定に強みがある。よって週2〜3日の出社を基本とするハイブリッドがよい」という新しい結論になった。結論ありきで理由を探したときとアウトプットが異なる。
通常のプロンプトは「主張が先」、逆順プロンプトは「根拠が先」。情報を元に考える思考の流れを AI に任せることで、より正確で説得力のある結論を導ける。
まとめ
  • Web 上で調べ物をしていて AI の力を借りたくなったら、Edge で CtrlShift. でサイドバーを開ける。
  • Web ブラウザ版の Copilot Chat では、複数の情報源から最新の情報を検索して生成できる。
  • 最初に根拠を集めてから主張を作る逆順プロンプトで、説得力のあるレポートを作れる。

#09画像やPDFからの文字起こし

画像や PDF から文字を正確に抜き出す OCR の技術を使って、手書きメモの文字起こしと、ファイルの新旧比較を行います。

使用ファイル:メモ写真.jpg秘密保持契約書(サンプル).pdf業務委託契約書(旧版).pdf業務委託契約書(改訂版).pdf(「操作ファイルとプロンプト\#9_画像やPDFからの文字起こし」)

手書きメモを文字起こしする

録画できない会議などで紙にとっさにメモしたものを、後から必死に打ち直すのは面倒。Copilot なら、メモをスキャンしたり写真に撮ったりして画像データとして読み込ませるだけで文字起こしできます。

  1. 手書きメモの写真を Copilot Chat にドラッグ&ドロップして添付する。
    #09 画面 2
  2. 文字起こしして とシンプルにお願いする。
  3. あっという間に文字起こしされる。手書きメモと見比べると、議題3つもきちんと入り、多少雑に書いたポイントや星印などもしっかり読み取ってくれている。
    #09 画面 8

PDF を読み込んで要約する

  • OCR の読み取りは画像だけでなく、編集できない PDF にも使える。新しいチャットに PDF をドラッグ&ドロップして 要約して とするだけで要約が出る。
    #09 画面 10
  • PDF をクリックすると最初から Edge ブラウザで開くこともある。そのときはサイドバーの出番。CtrlShift. でサイドバーを開き、このまま要約して だけで内容を要約してくれる。
    #09 画面 13

新旧ファイルを比較する

更新作業でバージョンが分かれている文書は、どこが変更点かを見つけるのにじっくり見比べる必要があります。これも Copilot なら簡単です。

  1. ファイルをドラッグ&ドロップするか、[+][画像とファイルのアップロード] からファイルを選択して [開く]。旧版と新版(改訂版)の2つを添付する。
    #09 画面 16
    #09 画面 17
  2. 次のように指示する。
    2つの添付ファイルを比べて、追加/削除/修正で分類し、影響が大きい順に箇条書きでまとめてください。
    #09 画面 18
  3. 削除された部分、修正された部分、追加項目は特になし、ということがわかる。
    #09 画面 20
  4. 違いを出してもらったら、改めて新旧両方を見比べる。ポイントがわかれば、一から目を皿のようにして見比べなくても、Copilot が拾ったところに集中して確認できるので時短になる。
    #09 画面 21
まとめ OCR の技術で、手作業で文字起こししなくても画像や PDF をテキスト化できる。旧版・新版など複数ファイルの比較もしてくれるので、時間がかかる作業を大幅に削減できる。「違いを見つけてから見比べる」

#10会議のトランスクリプトの活用(議事録、マニュアル作成)

Teams 会議のトランスクリプト(自動生成される文字起こし)を使って、議事録作成や社内のナレッジ共有を効率化します。

使用ファイル:会議トランスクリプト(サンプル).docx議事録テンプレート(サンプル).docx業務引継ぎトランスクリプト(サンプル).docx(「操作ファイルとプロンプト\#10 会議のトランスクリプトの活用…」)

ポイント 録画自体を見返すのではなく、トランスクリプトを Copilot に読み込ませて要約してもらう

① トランスクリプトから議事録を作る

  1. Teams で行った会議は、録画データと一緒にトランスクリプトが自動生成される。会議チャットの録画のところにある コンテンツ[トランスクリプト] をクリック。
    #10 画面 5
  2. [ダウンロード][.docx 形式でダウンロード](Word 形式)。
    #10 画面 7
  3. ダウンロードしたトランスクリプトを Copilot に添付し、シンプルにお願いする。
    この文字起こしを要約して議事録を作ってください
    #10 画面 8
  4. アップロードしたトランスクリプトを元に議事録ができる。会議の内容を思い出しながら一から手作業で作らなくてよい。
    #10 画面 9
注意:トランスクリプトは会議の主催者しかダウンロードできない
  • 参加者はダウンロードできないので、主催者に問い合わせて共有してもらう。
  • 主催者は、OneDrive の「Recordings(レコーディング)」フォルダに会議の録画データがある。リンクを開き、Transcript の [Download] → [Download as .docx] からダウンロードできる。
#10 画面 11
#10 画面 13

② 既存の議事録フォーマットに合わせる(見本をつける)

会社や部署ごとに、過去の議事録や決められたフォーマットがあることも多いはず。

  1. 先ほどの要約のチャットに、議事録テンプレートをアップロードして追加で指示する。
    この議事録フォーマットを元に作成してください
    #10 画面 16
  2. テンプレートに基づいて整理・要約した Word ファイルを作ってくれる。リンクをクリックして内容を確認。
  3. 何も指定せずに作ったときとは構成が変わり、読み込ませたフォーマットの見出しの項目や順番を守って議事録を作ってくれている。
    #10 画面 19
    左:添付した見本/右:完成した議事録
生成 AI への指示のポイント:見本をつける 具体的な指示で最も手っ取り早いのは見本をつけること。言葉であれこれ伝えるより、お手本を見せて真似してもらう方が理解しやすい。

③ 議事録フォーマット自体を AI と作る

  1. 組織に具体的なフォーマットがない場合は、新しいチャットで相談する。
    会議の議事録フォーマットを部署で統一したいのですが一般的な議事録フォーマットにはどのような要素を含めるべきですか。
    #10 画面 23
  2. 一般的に必要な項目を整理してくれる。この中から含めたいものだけピックアップしてもよいし、A41枚のワード形式でお願いします などと出力形式を指定してもよい。
    #10 画面 24
  3. 新しい議事録テンプレート(Word)ができる。
    #10 画面 26

仕組みづくりをするときは、一から自分の頭だけで項目を考えるより、Copilot に相談しながら進めるとスムーズです。

④ 応用:業務引き継ぎマニュアルを作る

トランスクリプトを活用できるのは正式な会議だけではありません。

  1. 自分の業務をマニュアル化したいときは、自分専用の会議を設定し、Teams 会議をオンにする。
    #10 画面 28
  2. 通常通り会議に入り、レコーディングを開始。画面を共有し、業務手順を声に出して説明しながら操作して録画する。
    #10 画面 30
  3. 作業が終わったら共有を停止 → ミーティングを終了 → トランスクリプトをダウンロード。
  4. トランスクリプトを添付して指示する。
    文字起こしデータをもとに後任者に業務内容を共有するための引き継ぎマニュアルを作成してください。
    #10 画面 34
  5. 構成を考えずにつらつら喋りながら作業したものでも、しっかりマニュアルの型(業務概要、対象システムと構成…)を作ってくれる。
    #10 画面 35
引き継ぎマニュアルだけでなく、アイデア出しや同僚とのラフな会話なども、あえて録画しながら行って記録しておけば、後でトランスクリプトで内容を整理したり、社内全体で共有できるナレッジに変換できる可能性がある。

#11翻訳とローカライズ

海外の支社や取引先とのやり取りで、これまでは Google 翻訳などを使っていたはず。Copilot なら、伝わる翻訳や、文体(フォーマル/カジュアル)複数言語の同時翻訳文化に合わせた表現まで対応できます。

① 目的とトーンを指定して翻訳する

  1. 細かい要望も含めて指示する。
    次の日本語を、海外の取引先に送るメール文として自然で丁寧な英語に翻訳してください。文のトーンはビジネスライクで、社外向けに適した言い回しにしてください。
    例文:「このたびは弊社の製品にご関心をお寄せいただき、誠にありがとうございます。添付の提案書をご確認のうえ、ご不明な点があればお気軽にご連絡ください。」
    #11 画面 3
  2. あっという間にビジネスライクで丁寧な英語にしてくれる。
  3. Copilot ならではなのは、ここから追加で指示できること。「メール文ではなくチャットで」「よりフォーマルに」など好みに応じて調整できる(文体の変更)。
    #11 画面 4

② 複数言語に同時翻訳する

通常の翻訳ツールでは言語ごとにタブを切り替え、1つずつコピーする必要がありましたが、Copilot は同じ文章を一度に複数言語に翻訳できます。

  1. 次のように指示する。
    次の日本語文を、英語・中国語・フランス語に翻訳してください。それぞれ自然で丁寧なビジネス文体にして表形式でまとめてください。
    #11 画面 8
  2. 日本語・英語・中国語(簡体字)・フランス語が1つの表にまとまる。
    #11 画面 11
  3. 「敬語をもっと丁寧に」など、敬語の感覚も一度に調整できる。
    #11 画面 12

③ 会話のスタイル(相手への配慮)まで翻訳する

日本語特有の遠回しな言い回しや遠慮表現のニュアンスも含められます。

次の文を英語に翻訳してください。
相手に失礼にならないよう、ビジネスメールとして自然な表現にしてください。
「ご多忙のところ恐縮ですが、資料をご確認いただけますと幸いです。」
#11 画面 15

普通に直訳すると Please check the document. になりがちですが、Copilot だと I hope this message finds you well. I would greatly appreciate it if you could take a moment to review the attached materials at your convenience. のように、相手への気遣いが加わった自然な表現に。思いやりのニュアンスまで翻訳できます。

④ 文化に合わせてローカライズする

特に翻訳が難しいのはマーケティングのキャッチコピー。日本向けと海外向けでは文化が違い、刺さる言葉も違います。

  1. 「現地に住んでいないと難しい」細かいニュアンスも含めて指示し、日本向けと並べて比較する。
    この日本語をアメリカ市場向けにローカライズしてください。スタートアップ企業のプロモーションコピーとして、シンプルで強い英語にしてください。日本市場向けの自然なコピーも並べて比較してください。表形式で出力してください。
    例文:「チームの働き方を変える。だれでもすぐに使える、生産性向上ツール。」
    #11 画面 18
  2. 結果を比較する。
    #11 画面 19
    用途コピー特徴
    アメリカ市場向け(スタートアップ向け)Transform how your team works. A productivity tool anyone can use—instantly.Transform などのキーワードでスピード感・インパクト重視
    日本市場向け(自然で力強い表現)チームの働き方を、もっとスマートに。誰でもすぐに使える、業務効率化ツール。親しみやすさ・スマートなどの表現で、丁寧で安心感のある柔らかく前向きな印象
Copilot は単なる翻訳ツールではなく、相手の立場や文化的背景を踏まえて伝わる言葉を提案してくれる。翻訳、複数言語の出力、シーンや文化に合わせた表現の相談にも使ってみよう。

#12目標設定(ゴール設定)

目標設定と行動計画を Copilot と一緒に、具体的で達成可能な形で作るコツ。ゴール設定 → 行動計画 → 振り返りまでの PDCA を Copilot と回します。

「良い目標」とは?

例:次の四半期に向けて売上を上げたい。どちらの目標が良いでしょう?

  1. EC サイトの売上をもっと上げる
  2. 次の四半期(3か月間)で、既存顧客向けのメルマガ施策を強化し、EC サイトの既存顧客による売上を月間500万円から600万円(20%増)に引き上げる
#12 画面 3

ほとんどの人は②を選ぶはず。理由はより具体的だから。もう少し言語化すると、②は SMART のフレームワークに沿っているからです。

知らない概念は Copilot に聞く:SMART とは

  1. 初めて聞く言葉は、気軽に Copilot に聞いてみる。SMARTのフレームワークって何?
    #12 画面 5
  2. 目標設定やプロジェクト管理で使われる、具体的で達成可能な目標を立てるための指針だとわかる。
    #12 画面 9
    頭文字基準
    S:Specific具体的である(誰が・何を・どこで・なぜ行うのかが明確)「売上を伸ばす」ではなく「第4四半期に新規顧客を20社獲得する」
    M:Measurable測定可能である(進捗や達成度を数値などで測れる)「顧客満足度を向上させる」ではなく「顧客満足度を80%以上にする」
    A:Achievable達成可能である(リソースや能力を考慮)現在のリソースで実現可能か、無理のない範囲か
    R:Relevant関連性がある(組織の目的・戦略に沿っている)会社の成長戦略に合致しているか
    T:Time-bound期限がある「6月末までに新製品をリリースする」

抽象的な目標を SMART で具体化する

  1. ①の目標に対して、続けて依頼する。
    この目標をSMART目標の5つの要素で整理して
    #12 画面 10
  2. 目標の内容や施策をより細かく出してくれる。見にくければ 表形式で整理して と出力形式も指定する。
  3. 調整したい部分を文章として貼り付けて修正を加え、納得いく形になったら 2行の文章でまとめて と入れてまとめる。
    #12 画面 11
抽象的な目標も SMART で具体的にでき、Copilot とラリーを繰り返すことで、納得のいく施策に調整したり、出力形式(表・文章など)を変えたりして理想のアウトプットに近づけられる。

立てた目標を採点してもらう

自分が立てた目標が SMART で設定されているか、Copilot に採点・評価してもらうのもおすすめです。

この目標はSMARTの原則で設定されているか10点満点で採点してください。
#12 画面 13
例:「夏までに3kg痩せる! この目標はSMARTの法則で設定されていますか?」

フレームワークを知らなくても大丈夫:自然な言葉で相談する

「SMART が有効」という前提知識がないとプロンプトに入れられない…と思うかもしれませんが、Copilot なら SMART を知らなくても目標を具体化できます。人に相談するように自然な言葉で聞いてみましょう。

売上を伸ばしたいという目標設定を行いたいです。どのような手順で目標設定をすると、具体的な目標になりますか?
#12 画面 16
  • SMART のようなフレームワークの例を出してくれる。他に手法はある? と聞くと、KPI や GROW モデルなど他のフレームワークも出てくる。
    #12 画面 17
  • 今回得たい情報はどんな考え方で進めればよいかを先に聞き、自分の中でピンとくるものを選んで深掘りする方法がおすすめ。

行動計画と振り返りの仕組みを作る(PDCA)

  1. SMART の目標が出た後に、音声入力で依頼し、ところどころ修正を加える。| は表形式で出力するときの見出しの区切りを表すマーク。
    上記のスマートゴールを達成するために週単位のアクションプランを3か月分提案してください。|実施内容|担当者|成果指標|を表形式で出力して。
    #12 画面 18
  2. 週ごとの実施内容・担当者・成果指標の行動計画が出る。
    #12 画面 19
  3. 実行後の振り返りの仕組みも作る。
    上記のSMART目標に対して毎週の振り返りテンプレートを作ってください。各月で確認すべき項目を5つ挙げて計画票に盛り込んでください。
  4. 一般的なフレームワークだけでなく、自分専用の振り返りテンプレート(振り返るべき項目、確認項目を含めたアクションプラン表、1か月ごとの行動計画と確認ポイント)が作れるのが生成 AI の強み。
    #12 画面 20
目標設定に限らず、新しい仕事やプロジェクトを始めるときは、どんな仕組みで動かしていくか(仕組みづくり)を Copilot と一緒に考えてみよう。

#13ペルソナ作成

ペルソナ=ターゲットやユーザー像を具体的に描いた(架空の)人物モデル。自分では想像しにくいペルソナを Copilot に考えてもらい、企画や集客、伝え方に活かします。

ペルソナを設定する理由

  • 例:生成 AI の活用研修を考えるとき、ターゲットを「20代若手社員」という属性で捉えるのではなく、「業務活用に関心があるが AI の知識はまだ浅い、25歳・営業職の B さん」のように、名前のある一人として思い浮かべるのがポイント。
  • ここまで具体的にすることで初めて、B さんのニーズや感情を深く理解し、問題解決しようという具体的な行動に移せる。
  • マーケティングだけでなく、新製品・サービスの開発、社内プレゼン、資料作成のときに相手の行動や心理を分析して戦略を立てられる。ペルソナ作りは「より相手に伝わる手段を選ぶための戦略」の一つのプロセス。
  • 自分以外の人の心理を具体的に想像するのは難しいので、Copilot の力を借りる。
#13 画面 3

ハンズオン:若手社員向け AI 研修のペルソナ

  1. 次のように入力する。
    若手社員向けのAI活用研修を企画しています。この研修を受ける理想的な受講者像(ペルソナ)を1人設定してください。年齢・職種・課題・学習目的・期待する成果を具体的に出してください。
    #13 画面 8
  2. 自分ではなかなか想像できないペルソナを考えてくれる。「3年目・26歳くらいの若手社員なら、だいたいこういう課題やニーズを抱えている」という情報が出る。他のペルソナも設定してもらうと、別の若手社員(女性など)の課題や目的も整理してくれる。
    #13 画面 9
  3. 何人か出すと共通する部分が見えてくる。共通点から研修を企画する。
    ペルソナに共通する課題を洗い出し、解決策と行動計画を設定してください。
    自分で一からペルソナを考えなくても、企画の方向性の土台が見えてくる。
    #13 画面 10

集客に活かす:申し込みまでの行動プロセス

  1. 研修に参加してもらうための集客の観点で分析する。
    想定のペルソナが申し込むまでの行動プロセスを5段階で整理してください。各段階でペルソナに響くメッセージを1文ずつ提案してください。
    #13 画面 11
  2. ①認知(研修の存在を知る)→②関心(自分の業務に役立ちそうだと感じる)→③比較・検討(参加する価値があるか考える)→…→⑤行動(申し込みを完了する)と、各段階で響くメッセージを考えてくれる。
    #13 画面 12

相手に合わせてトーンを書き換える

研修は経営層にも響く内容にする必要があります。同じ内容を相手(ペルソナ)ごとに書き換えてもらいます。

この研修を経営層向けに提案する場合と、若手社員に案内する場合で、同じ内容を2パターンのトーンで書き換えてください。
#13 画面 14
経営層向け提案文(フォーマル・戦略的)と若手社員向け案内文(親しみやすく・実用的)
想像しづらいペルソナのイメージも、Copilot を活用するとスムーズ。新製品の企画・マーケティング・資料作成など、あらゆる場面で相手を意識することを取り入れよう。

#14ストーリー作成

定量的な数字を相手を動かすストーリーに変える方法と、頭の中の情報を引き出すためのインタビュー形式(一問一答)の使い方を学びます。

数字だけでは心に響かない

売上120%、コスト削減15%、満足度スコア9.2…。数字は結果を客観的に表しますが、それだけでは相手の心に響きません。相手が知りたいのは、その結果に至るまでの数字の裏側にある思考プロセスや行動などのストーリーだからです。

  1. いきなり 売上120%にストーリーを付け加えて と頼んでみる。
    #14 画面 2
  2. 返ってくるのは一般的な売上達成のストーリーで、事実とは異なる。どんな考え方・行動をしたかは言葉にしていないので、Copilot が知らないのは当然。前提となる情報を与えなければ、期待するアウトプットは返ってこない(思うだけでは Copilot に伝わらない)。
    #14 画面 4

Copilot に「情報を引き出すコーチ」になってもらう

まずやるべきは、AI と自分の頭の中の知識のスタートラインを合わせるため、頭の中に無意識に浮かんでいる情報を出し切って言葉にすること。とはいえ、何を書き出せばいいか思いつかないこともあります。そこで、Copilot に自分の頭の中から情報を引き出すコーチになってもらいます。

ポイント 必要な情報を一度に全部引き出そうとせず、1問ずつ質問してもらい、対話形式で順番に引き出す
  1. 新しいチャットで次のように入力する(「~~」に結果を入れる)。
    あなたは情報を引き出すのが得意なプロのストーリーコンサルタントです。「売上120%増」という結果を**人を動かすストーリー**にまとめる作業を手伝ってください。私から効果的なストーリーの**材料**を引き出すために、私に対して1回につき1問ずつ質問をしてください。
    #14 画面 7
  2. Copilot が質問を順番に投げかけてくる。一問ずつ答えていく。
    Copilot の質問回答例
    この成果が出る前、どんな課題や問題を抱えていましたか?顧客対応が属人的で、提案の品質にばらつきがありました。
    その課題に対して、最初にどんな行動を起こしましたか?(例も提示してくれる)提案書のテンプレートを統一しました。
    テンプレートを統一したことで、どんな変化が起きましたか?提案の精度が上がって、受注率が15%上がりました。
    #14 画面 9
  3. 繰り返し一問ずつ質問してもらうことで、頭の中の情報が整理され、自然と語れるストーリーが形になる。Copilot が十分に情報を引き出せたタイミングで「ストーリーの材料が整ってきました」とまとめてくれる(タイトル案、課題(危機)→最初の一手(行動)→変化の兆し(成果)→次の挑戦(拡大)→チームの変化(成長)→感動の瞬間(象徴)→学び(メッセージ)などの構成)。
    #14 画面 11
  4. 最後に、発表する形式に変える。例:ここまでのストーリーを1分で報告するための文章にしてA4用紙1枚の報告書にするためのアウトラインを作って
    #14 画面 13
Copilot は答えを出すだけでなく、答えを引き出すこともできる。AI と一問一答形式で対話しながら思考を深めると、数字の裏にある伝わるストーリーが自然と形になる。

#15アイデアのブレインストーミング

新しい企画のたたき台となるアイデアを出そうとしても時間がかかる。一人で考えると発想が自分の知識や経験の範囲に偏る。Copilot は、自分では思いつかない角度からの視点を出してくれたり、「この考え方でいいかな?」というときの良き壁打ち相手になってくれます。

アイデアを磨く4ステップ

#15 画面 2
ステップやること
01 論点決めアイデアを考える方向性を定める
02 発散とにかく可能性を広げて、アイデアをたくさん出す
03 深掘りアイデアを選び、なぜそのアイデアが有効か、どう実現するかを考える
04 収束アイデアを決定し、アクションプランを決める・仕組みとしてまとめる

題材:「とにかく会議が長いから何とかしろ!」と言われた場面を想定し、会議を短く生産的にするアイデアを出します。

01 論点決め

  1. 考慮すべき論点を探す。
    会議を短く・生産的にするために、考慮すべき論点を5つ挙げてください。
    #15 画面 5
  2. 5つの視点が提案される:①目的とゴールの明確化 ②アジェンダの事前共有 ③必要な人だけを招集 ④ファシリテーターの設置 ⑤アクションアイテムの明確化。アイデア出しの方向性が見えてくる。
    #15 画面 6

02 発散

正しいかどうかは一旦脇に置いて、とにかくたくさん出すことを意識します。AI は速く大量にアウトプットするのが得意なので、自分では思いつかないアイデアもどんどん広げてくれます。

  1. それぞれの観点で5つずつ、社員の働き方を改善するアイデアを考えてください。
    #15 画面 9
  2. 「会議の冒頭で目的を確認する時間を設ける」「進行を管理するタイムキーパーを設置する」「発言せず情報共有だけの人は録画で対応してもらう」など、一般的なアイデアがたくさん出る。
    #15 画面 11

03 深掘り

  1. たくさんのアイデアからどれが有効か自分で判断しづらいときは、優先度を5段階評価してもらう。時間が無限にあればどれも取り組むべきかもしれないが、優先して取り組むものがあるはず。
    全社員に関係があり、時間削減効果があるアイデアとして、優先して取り組むべきものはどれですか?理由も含めて★5段階評価で示してください。
    #15 画面 18
  2. ★5 は「アジェンダと所要時間の事前共有の徹底」と「会議終了時に ToDo リストを共有する習慣の定着」。事前共有で会議前の準備がしやすくなる、終了時に ToDo を共有すると再確認や追加の会議招集が減らせる、など。
    #15 画面 21
  3. 選んだアイデアのメリット・デメリットを出して妥当性を判断する。
    選ばれた上位2つについて、メリットとデメリットを挙げてください。デメリットに対しての対策も一緒に考えてください。
    #15 画面 22
  4. 例:アジェンダ共有のデメリット「アジェンダ作成に時間がかかる」「事前共有しても読まれない」→ 対応策「テンプレートを用意する(AI に作ってもらう)」「会議ツールと連携して自動通知の仕組みを作る」。
    #15 画面 24
ポイント メリット・デメリットを出すときは、デメリットに必ず対応策をつけておく。痛いところを突かれても安心して対応策を示せる。

04 収束

  1. 採用する施策を決め、行動計画にする。
    ①のアイデアを踏まえて、今後の取り組みを3ステップの行動計画としてまとめてください。
    #15 画面 28
  2. ステップ1:運用ルールとテンプレートの整備(準備段階)→ ステップ2:社内への周知とトレーニング(導入段階・試験導入)→ ステップ3:定着と改善のサイクル構築(運用・改善段階)。単なるアイデア出しでなく、実際に動ける計画まで落とし込める。
    #15 画面 30
Copilot はアイデアを実行に変える強力なパートナー。論点決め → 発散 → 深掘り → 収束の4ステップは、業務改善だけでなく新製品のキャッチコピーなど、様々なブレインストーミングの場面で使える。
セクション4 コラム

#16【コラム】Copilotスキルを高めるコツ

ひと休みのコラム回(本編に進みたい人は飛ばしても OK)。「どうすれば早く Copilot や AI を使いこなせるようになる?」「講師は普段どうやって AI を勉強している?」という質問への答えは——日常生活でも AI を触りまくること。

なぜ日常生活で使うと上達が早いのか

  • Copilot を触っていると仕事への活用方法に着目しがちだが、仕事で学ぶより日常生活で自然に触れる方が圧倒的にスキル習得が早い
  • 理由はシンプルで、仕事は内容が難しく成果が求められるから。プライベートは「今日の献立どうしよう」「ちょっと愚痴を聞いて」「次の休日の過ごし方を提案して」など、成果や形式を気にせず自由にラフに使える。
  • 気軽だからこそたくさん使え、「AI はこう返してくるんだな」という感覚をつかめる
プライベートで使うときのポイント
  • なるべくキーボードを打たない(キーボードだと仕事感が出る)。声でお願いする。
  • Copilot はスマホアプリからも使えるので、より気軽に使うならスマホもおすすめ。
#16 画面 21

例1:旅行のプランを1分で

  1. 音声入力で、何も決まっていない状態から相談する。
    夫と北海道に3泊4日の旅行を計画しています。まだ何も決まっていないので一緒に旅行プランを考えてください。とりあえず飛行機だけは取ってあって、行きは東京から新千歳空港、帰りは函館から戻ってくる予定です。
    #16 画面 22
  2. 箇条書きや体裁を気にしなくても、旅行会社のカウンターで相談するように内容を整理し、確認したいこと(移動手段・宿泊タイプ・興味のある体験など)と仮プランを出してくれる。1分もかからず概要プランができる。
    #16 画面 25
  3. わがままな条件も話して詳細を詰める(移動だけレンタカー、徒歩で行ける範囲は使わず節約、寒さが苦手なので雪が降っても楽しめる観光地、北海道グルメを満喫、夫は海鮮が苦手なので各食事は3つずつ候補を出して選べるように…)。条件を整理し、食事候補を3択で出してくれる。
    #16 画面 27
    #16 画面 29
  4. 「具体的なお店を調べてほしい。移動の導線上で口コミが良いところ、URL も貼って」→ お店を一度に検索して出してくれる。一件一件探す手間がない。
    #16 画面 30
  5. 宿泊予定のホテル(1日目:すすきののビジネスホテル、2日目:登別の温泉宿、3日目:函館のビジネスホテル)を伝え、交通の便も考慮して人気店をプランに組み込んでもらう。
    #16 画面 32
  6. 候補から選んだ宿を伝え、「タイムラインを含めた詳細なプランを最終で作成して」→ 3泊4日の具体的な旅行プランが完成。
    #16 画面 34

例2:冷蔵庫の余り物から献立を作る

  1. チャットをリフレッシュし、冷蔵庫を見ながら話す。
    今冷蔵庫にある余り物で5日分の献立を考えてもらいたいです。必要であれば買い足すものも付け加えていただいてOK。余り物が豚こま、キャベツ、人参が4分の1ぐらいと卵は3個かな、豆腐は1丁、ピーマンは2個で冷凍うどんは一応2玉あります。そして米とか味噌とか醤油とか調味料はありますね。
    #16 画面 36
  2. あっという間に献立と、買い足すべきもの(買い足しまとめ)を提示してくれる。
    #16 画面 37
  3. さらにわがままを言う:「買い出しせずに、20分以内で作れる簡単レシピで、栄養バランスはバッチリで、簡単な作り方も書いてほしい」→ 今ある材料・20分以内・栄養バランス重視の献立を作ってくれる。
    #16 画面 38

料理は「今日何を作ろう」と考える時間が一番大変。今ある材料を伝えるだけで組み立ててくれます。子ども向けメニューなど活用の幅も広がります。

AI は仕事だけでなく、日常のちょっとした相談で触る方が楽しく、上達も早い。使えば使うほど Copilot が得意になっていく
セクション5 実務活用テクニック②

#17データ分割と整形

Excel の関数やフラッシュフィルでは対応が難しいデータの分割・整形を Copilot で行います。

使用ファイル:Excelではできないデータの分割.xlsx(「操作ファイルとプロンプト\#17 データ分割と整形」)

Excel 関数・フラッシュフィルでは難しいケース

  • 住所セルから都道府県/市区町村/それ以降を取り出して分割したいとき、LEFT 関数や MID 関数で取り出そうとしても、文字数が異なると思った場所で区切られない。
  • 1行目に手本を入力してフラッシュフィルで自動抽出する方法も、規則性を読み取るのが難しくうまくいかない(例:和歌山県が「和歌山」で切れる)。
#17 画面 5

ハンズオン:Copilot で住所を分割する

  1. Copilot Chat を開き、分割できなかった Excel ファイルを添付して、シンプルに依頼する。
    このExcelの住所列のデータを都道府県/市区町村/それ以降の列に分割して入力してください。
    #17 画面 9
  2. ファイルの内容を読み込んで分割してくれる。出力されたリンクからファイルを開き、[編集を有効にする]、列を広げて確認する。
    #17 画面 10
  3. だいたいはうまくいったが、京都府や埼玉県ふじみ野市、沖縄県などが正しく分割されていない。
    なぜ? AI の答えは毎回同じではなく、その都度、可能性が高いものを新しく作っているため。一度で全部うまくいくときも、そうでないときもある。
    #17 画面 12
  4. 一度で諦めず、エラーをいくつかピックアップして素直に追加で依頼する。
    都道府県は「京都**府**」まで含めてほしかった
    市区町村は「ふじみ野市」までにしてほしかった
    強調したい語をアスタリスク(**)で囲むと、AI が重要なワードとして認識しやすくなる(#07 マークダウン記法)。
    #17 画面 13
  5. ふじみ野市などは直ったが、京都府はまだダメ。ここでも諦めずもう一度。
    都道府県のうち京都だけ分割方法が誤っています。「**府**」まで都道府県に含めてほしかった
    何回かラリーを繰り返すと、正しく分割できた。成功するまで「直してほしい」部分を具体的に指示する
    #17 画面 18
    #17 画面 19

次回は1回で成功させる:理想のプロンプトを聞いておく

  1. 毎回ラリーを繰り返すのは大変なので、うまくいったら次回のために質問しておく。
    1回でこの結果が出力されるようにするには、Copilotに最初にどんなプロンプトで指示をすればよかったですか?
    → 最初に使うべきプロンプトの例を作ってくれる。
    #17 画面 21
  2. もっとシンプルなプロンプトは? と聞くと、エラーが起きた例を入れた短いプロンプトになる。
    「住所」列を「都道府県」「市区町村」「それ以降」に正確に分割してください(例:京都府、ふじみ野市)
    #17 画面 22
  3. 新しいチャットでこのプロンプトと Excel ファイルを添付して実行し、分割済みの新しいExcelファイルとして出力してください とお願いすると、今度は1回で京都府やふじみ野市も正確に分割できた。
    #17 画面 24
    #17 画面 27
まとめ
  • Copilot なら Excel 関数やフラッシュフィルではできない操作ができる。
  • 一度でうまくいかなくても、直してほしいところを根気強く指示する。
  • 思い通りの結果が出たら、1回で出すにはどんなプロンプトがよかったかを聞き、次回以降そのプロンプトを使うと、1回で目的通りの結果が得られる可能性が高まる。

#18データ分析

アンケートの自由記述コメントのように集計に時間がかかるものを、Copilot で簡単に分析するコツ。定性的なデータを定量的なデータへ変えます。

使用ファイル:製品満足度調査_自由記述アンケート.xlsx(「操作ファイルとプロンプト\#18_データ分析」)

自由記述アンケートはまとめにくい

製品満足度アンケートには「フォローが手厚い」「チーム全体で重宝している」などポジティブな意見がある一方、「UI が見づらい」「マニュアルが古い」などネガティブな意見もある。人によって感想も書き方も違い、読むほどバラバラで、どうまとめればいいかわからない——Copilot を使うと集計しやすい形に整理できます。

#18 画面 3

Excel の中でサイドバーの Copilot を使う

Copilot Chat にファイルを添付しても分析できますが、Excel なら Web ブラウザと同じようにサイドバーで Copilot Chat を呼び出せます

  1. Excel 画面右上の Copilot マークをクリックすると、右側にサイドバーの Copilot Chat が開く。
    #18 画面 6
  2. 注意:Excel の中で Copilot を使うには、ファイルがクラウドに接続されている必要がある。左上の [自動保存]をオンにして OneDrive 上に保存してから作業する(一度ウィンドウを閉じて Copilot Chat を開き直せば準備完了)。

① コメントに満足度スコアを付ける

  1. サイドバーで依頼する。
    アンケートのコメント欄に満足度1~5をつけてください。
    #18 画面 7
  2. 単なるキーワードではなく日本語の意味まで読み取って、ポジティブ/ネガティブ/どちらでもないを判定し、推定の満足度を付けてくれる。出力されたリンクを確認すると、とても満足している感想には5・4、不満もありつつ満足しているものは3、ネガティブ寄りは2と、すごい精度。
    #18 画面 9
数値化が難しい定性的なデータもスコアを付けると、定量的に分析しやすくなる。

② コメントをカテゴリに分類する(GPT-5 を使う)

  1. 撮影時点(2025年11月)では、コメント分析には GPT-5 の最新モデルを使うとよい。右上の […] から [GPT-5 を試す] をオンにする。
    #18 画面 11
    Copilot の有償ライセンスがない場合は1日の利用制限がかかることがある。高度な分析は GPT-5 をオン、それ以外のライトなタスクはオフにして使い分けるとよい。
  2. 次のプロンプトを入力する。
    コメントをポジティブ/ネガティブに分類し、主要な意見のカテゴリをポジティブとネガティブそれぞれ3つずつ分類して表にまとめてください。それぞれ該当する数と、各テーマに代表的な意見を1つ添えてください。
    #18 画面 12
  3. 30秒ほどで、ポジティブ・ネガティブ各3カテゴリと件数、代表的な意見の表ができる。ポジティブの核は「サポート品質」や「機能の良さ」、ネガティブの核は「価格」といった考察まで出してくれる。
    #18 画面 14

③ 分析から次の一手(改善計画)へ

データ分析で大事なのは、分析で終わらずデータから次の一手を考えること。Copilot は改善アクションの例まで提案してくれました(出力は人によって異なるので、欲しい場合は 改善アクションを提案して とシンプルに頼んでもよい)。

  1. 改善アクションが出たら、計画表にしてもらう。
    各テーマについて目的・担当部署・必要期間・優先度★を含めて表にしてください。
    #18 画面 17
  2. あっという間に改善テーマの計画表(テーマ/目的/担当部署/必要期間/優先度)ができる。
    #18 画面 20
手作業で1件ずつ見ていたアンケートも、数秒でカテゴリ分け・考察・次の計画まで考えてくれる。前後の文脈を深く考える必要があるコメント分析は、GPT-5 などの最新モデルで行うとよい。

#19文書作成

ゼロから文書を作る方法と、過去のファイルを参考に体裁を真似して再現するコツ。契約書・報告書・社内通達など、特に手が止まるのは「ゼロから書く」ときです。

使用ファイル:伝えたい項目のメモ.txt(サンプル)リモートワーク制度改定_通達.docx(「操作ファイルとプロンプト\#19_文書作成」)

① メモから A4 1枚の社内通達を作る

伝えたい内容は書き出せていても、A4 用紙いっぱいに社内にきちんと伝わる文書にするのは悩むもの。年次有給休暇の取得目標に関する社内通達を、メモから作ります。

伝えたい項目のメモ
  • 来年度全社員に年間有給取得目標(例:10日以上)を設定し、部署ごとに管理・フィードバック
  • 業務繁忙期を避けた「取得推奨期間」を社内ポータルで案内、推奨期間中の取得を推奨
  • 各部署は月次で取得状況を人事部へ報告し、取得率が低い場合は改善策を検討
  • 2026年1月1日(月)から取り組み
  • 施策の詳細や FAQ、テンプレートは社内ポータルで確認可能
  1. Copilot Chat にメモを貼り付けて指示する(音声入力でも OK)。
    ===以上の内容を含んだ社内通達の文章を作ってください。A4用紙1枚の文字量になるようにお願いします。
    #19 画面 3
  2. 表題・前文・しっかりした階層構造で文書を書いてくれる。
    #19 画面 5
  3. Word形式で保存して とお願いすると、ダウンロードリンクができる。開くと、数行のメモから A4 1枚の通達文にまとまっている。
    #19 画面 7
    左:伝えたい内容/右:Copilot で作成した文書

Word の「見出し」スタイルを活用する

Copilot が Word で作った文書は、[ホーム]タブのスタイル「見出し1」「見出し2」などの見出しが付いた状態で作成されます(Copilot の出力結果によっては最初から見出しが付かないこともある)。

#19 画面 9
  • CtrlFナビゲーション画面を開くと、[見出し]タブに項目ごとの見出しが表示される。
    #19 画面 13
  • [参考資料]タブ → [目次] から目次を自動作成できる。
    #19 画面 14
  • スタイルの「見出し1」を右クリック → [変更]で、書式を一括変更できる。例:見出しだけ青い文字を黒に直したいとき、1つずつ選択しなくても、見出し1・見出し2 それぞれのスタイルで文字色を黒にすれば一括で変わる。
    #19 画面 15
文書作成では Word の使い方(スタイル機能)も知っておくと役に立つ。

② 過去の文書の体裁(構成)を真似る

①は Copilot が作った一般的な通達の構成。実務では、過去の似た文書の体裁で書きたいことが多く、フォントや構成を直す手間があると使いにくい。そこで、過去の文書を読み取って真似させるプロンプトの作り方を学びます。

#19 画面 21
左:過去の文書(リモートワーク制度改定の通達)/右:①で Copilot が作った文書
  1. 新しいチャットを開き(最新モデルで)、参考にしたい過去の文書をアップロードする。
    #19 画面 23
  2. 次のように指示し、見本の体裁を Copilot に言語化してもらう。ポイントは、フォント名は推測ではなく正確に読み取るよう念押しすることと、目的(今後 AI に同じ体裁で通知文を生成させるためのプロンプト文を作ること)を伝えること。少し時間がかかる。
    以下の点をWordファイルの**スタイル情報も含めて**読み取ってください。
    -使用されているフォント名(本文・見出し・タイトルなど、異なる場合はそれぞれ)※推測ではなく**正確に読み取って**抽出
    -見出しの構成(大見出し・小見出しの形式)
    -レイアウトの特徴(タイトルの位置、宛先・発信元の配置、箇条書きの使い方など)
    目的は、今後AIに同じ体裁で通知文を生成させるためのプロンプト文を作ることです。
    #19 画面 37
  3. Word のスタイル情報まで読み取り、①使用フォント(正確に抽出)②見出しの構成 ③レイアウトの特徴…に加え、「そのまま使える生成プロンプト」の雛形まで作ってくれた。
    #19 画面 27
    #19 画面 29
    回答は毎回異なるので、雛形まで出てこないこともある。その場合は Copilotに指示するためのプロンプトを作ってください と続けて依頼する。出てきたらコードブロック右上の [コピー] でコピーする。
  4. 新しいチャットに、コピーしたプロンプト(体裁の指示)を貼り付け、その下に <伝えたいこと> として①のメモを貼り付け、手順を加える。
    <手順>
    ①上記の<伝えたいこと>をもとに文章の原案を作る
    ②体裁の指示に従ってWord形式で出力する
    #19 画面 30
  5. 少し待つと Word 文書ができる。参考にした文書と見比べると、細かいところは反映しきれていない部分もあるが、おおむね同じ体裁でできている。あとは細かいところを手直ししたり、スタイルで調整したりする。
    #19 画面 35
    左:参考にした過去の文書/右:同じ体裁で作成された新しい通達
過去の文書を再現するプロンプトの作り方
  1. 見本となるファイルを添付し、情報を読み取ってもらう。その際「今後同じ体裁で文書を作るためのプロンプトを作ること」が目的だと伝える。
  2. できたプロンプトに、作りたい文書の内容と「体裁に従って作る」指示を加える。

#20校閲とリライト

Word ではできない文脈レベルのチェック、文章の採点(自己採点)、リライトを Copilot で行います。

使用ファイル:Wordの校閲機能.docx作りたい文章の箇条書きメモ.docx(「操作ファイルとプロンプト\#20_校閲とリライト」)

Word の校閲機能との違い

  • Word にはスペルチェックと文章校正の機能があり、誤字脱字や文法ミスを指摘してくれるが、前後の文脈までは読み取れず、単語そのものが正しい文章はチェック対象にならない。
  • Copilot はニュアンスや伝わり方など文章全体の文脈を判断して改善ポイントを指摘してくれる。
  • 例:「この施策は、業務の効率化を遂行するために導入されました。」→ 一見問題なく、Word のチェックでも指摘されない。
#20 画面 3

① Word のサイドバーで選択範囲をチェックする

  1. Word の [ホーム]タブ右上の Copilot ボタンをクリックしてサイドバーを開く。
    #20 画面 4
  2. チェックしたい文を選択して依頼する。選択した部分を読み取ってくれるのはサイドバーならではの使い方。
    選択中の文章が日本語として正しいかチェックしてください。
    #20 画面 5
  3. 結果:文法的には正しいが「遂行する」に違和感あり。「遂行する」は任務や計画を責任を持ってやり遂げるという意味なので、「効率化」という抽象的な状態をやり遂げる対象とするのはやや不自然。→ より自然な表現として「効率化を図るために」「効率化をするために」を提案してくれる。自分で発見するのは難しい。
  4. 同じように他の部分も選択してチェックを依頼する。
    #20 画面 8
方法特徴
Word アプリ内のサイドバー選択した箇所に対して直接指示できる
ブラウザ版 Copilot Chat に Word を添付一度にすべての指摘をもらえる、広い画面で確認できる。ただし有償ライセンスがないと毎回ソースファイルを添付する手間がある

好みで使い分けましょう。

#20 画面 9
有償ライセンスの場合 Word の中で書き換えもできる。[Copilot を使ってリライトする](自動リライト)を押すだけで改善点を書き換えた状態を提案し、文体別に複数パターンも出してくれる。[置き換え]/[下に挿入]で反映できる。気になる方は社内での導入提案や Copilot M365 講座を。
#20 画面 12

② 文章を5段階で採点し、リライトまでしてもらう

日本語の自然さだけでなく、内容の伝わりやすさも AI に客観的に評価してもらいます。例の文章:

当社ではお客様からの問い合わせ対応を迅速に行うため、
サポート体制を強化しています。
しかし、部署ごとに対応基準が異なっており、
一部で返答が遅れるケースも発生しています。
今後は改善策を検討していく予定です。

書いたものの説得力がない、でもどこをどう直せばいいかわからない——そんなときの使い方です。

  1. 文章の後に === を入れて、次のように依頼する(自然な日本語+わかりやすさ・構成+書き直しまで頼む「わがままプロンプト」)。
    上記の文章を以下の観点で5段階評価してください。①正確さ②わかりやすさ ③構成④説得力⑤誤字脱字 それぞれ改善点を指摘した上で、そのままリライトしてください。
    #20 画面 17
  2. 観点ごとの評価とコメントで、どういう視点で改善すればいいかがすぐわかる。今回は誤字脱字はなく、内容・説得力に力を入れるべきとわかる。「具体的な改善策や取り組みがない」「読み手によっては文章のつながりが混乱しそう(段落の切り方や接続詞に改善の余地)」など、自分では思いつかない指摘も。
    #20 画面 23
  3. 改善点を踏まえたリライト案(Before/After)が出る。「部署ごとに対応基準や運用方法が異なるため対応にばらつきが生じた」と問題と原因が書かれ、「今後は対応基準の統一や運用フローの見直しを含めた改善策を検討・実施」と解決策も具体的になった。
    #20 画面 19
  4. 社外向けにリライトして と追加で頼むと、よりかしこまった文章に変わる。
    #20 画面 21
Copilot を使うと、作った文章の間違いを見抜く → 直す → 磨き上げる作業が一気にできる。サイドバーでのチェックと、Copilot Chat での5段階採点+リライト、ぜひ試してみよう。

#21図解(画像、Mermaid記法、SmartArt)

新任者に業務手順を伝えたいが、テキストだけだと流れがつかみにくい——そんなとき Copilot で図解を作ります。画像Mermaid 記法SmartArt の3つの方法を紹介します。

使用ファイル:手順メモ.docx(「操作ファイルとプロンプト\#21_図解(画像、Mermaid記法、SmartArt)」)

手順メモ(購買の流れ)
1.購買依頼の受付:依頼部門から仕様・数量・納期などを受領
2.内容確認・調整:不明点があれば依頼部門と確認・調整
3.サプライヤー確認:既存サプライヤーがある場合:過去実績を確認し、問題なければ次へ/新規サプライヤーが必要な場合:市場調査・RFI/RFQ発行・候補選定
4.見積取得・比較:単一または複数サプライヤーから見積取得・比較・選定

方法① 画像で図解する

  1. テキストで手順を書き出した上で、この手順を図解にして とシンプルにお願いする。「イメージを作成しています」と画像を作ってくれる。
    #21 画面 4
  2. 最近の Copilot では、画像左下の [編集][テキストの編集] で、テキストボックスとして編集できる(Designer で編集)。
    #21 画面 6
  3. [ダウンロード] で PNG ファイルとして保存したり、[画像としてコピー] して PowerPoint などに貼り付けたりできる。
    #21 画面 8
手軽で便利だが、手順3のように「既存サプライヤーがある場合/新規が必要な場合」で分岐する少し複雑な図解は、画像ではうまく表現されないことがある。

方法② Mermaid 記法で図解する

Mermaid 記法とは

  1. 分からない用語は Copilot に聞く。
    Mermaid記法とは?中学生でもわかるように説明してください。
    ポイント 分からない用語を説明してもらうときは「中学生でもわかるように」「社会人1年目でもわかるように」など、対象者を伝えて説明のレベルを調整すると、わかりやすい表現になる。
    #21 画面 13
  2. Mermaid 記法図やグラフをテキストだけで簡単に書ける方法。絵を描かなくても、コード(テキスト)だけで図が作れる(例:スタート → 宿題をする → 終わった? → はい/いいえ)。
    #21 画面 15
なぜ Mermaid 記法がよいのか Copilot はテキスト情報を読み取るのは得意な一方、デザインや画像のように人のセンスや感覚で捉え方が違うものは苦手。「Mermaid 記法で」という指示を覚えておくと、図解を作ってもらいやすくなる。

手順

  1. 先ほどのチャットに戻って依頼する。
    この手順をMermaid記法で図解にしてください。
    画像で生成するより速く図解ができる。
    #21 画面 16
  2. 「3番は分岐させて」「横型に変更して」など追加で修正を依頼すると、簡単に修正できる。
    #21 画面 18
    横型で3番を分岐させた Mermaid 図
  3. プレビュー右上の [プレビューのコピー] でクリップボードにコピーし、PowerPoint などに図として貼り付けられる。
    #21 画面 19
ただしこれも図として貼り付けるので、手順の順番を入れ替えたり細かいデザインを調整したりするにはいまひとつ。

方法③ SmartArt で編集しやすい図解にする(上級テクニック)

PowerPoint や Word の SmartArt 機能を使うと、より自由に編集できる図解が作れます。

  1. 新しいチャットで手順をもう一度貼り付け、ポイントとなる指示を加える。
    SmartArtにコピーできるように、実際のタブキーによるインデントを使って整形したテキストとして出力。タイトルは不要です。
    #21 画面 23
  2. タブキーのインデントで階層化されたテキストが出力される。
    #21 画面 25
  3. 以前はこれを直接 SmartArt に貼り付けられたが、最近の Word・PowerPoint のアップデートでできなくなったので、一度 Word に貼り付ける。このとき 貼り付けのオプション → [テキストのみ保持] で貼り付けるのがポイント(そのまま貼るとインデントが反映されない)。タブで階層構造になったテキストになる。
    #21 画面 26
  4. PowerPoint(Word でも同じ)の [挿入]タブ → [SmartArt] から好きな図解を選ぶ。今回は [手順] のプロセス型を選択。
    #21 画面 29
  5. 「ここに文字を入力してください」ウィンドウが出るので、中の[テキスト]を一度すべて消してから、Word のテキストをコピーして CtrlV。SmartArt の外をクリックすれば完成。
    #21 画面 33
    #21 画面 37

SmartArt の編集ワザ

  • 段落の順番を簡単に入れ替えられる(ショートカット AltShift)。
  • [SmartArt のデザイン]タブでスタイルや色を変更、[ホーム]タブでフォントや文字色を変更できる。
  • もっと自由度が欲しいときは [SmartArt のデザイン]タブ → [変換] → [図形に変換]。グループ化された図形になるので、右クリック → [グループ化] → [グループ解除](または CtrlShiftG)で、通常の図形と同じように扱える。
    #21 画面 39
  • [図形の書式]タブ → [図形の編集] → [図形の変更]で形を変えたり、大きさを自由に調整したりできる。
    #21 画面 43
まとめ Copilot と図解を作る3つの方法(① 画像で出力 ② Mermaid 記法 ③ SmartArt 用テキストにして SmartArt で編集)。目的や、どこまで編集・加工したいかによって使い分けよう。

#22グラフ

Copilot で最適なグラフを選び、作成する方法。表現手段を相談する使い方と、Copilot が画像として出力したグラフの欠点・対策を学びます。

使用ファイル:売上推移のメモ.txt(4月 120万/5月 132万/6月 144万/7月 164万/8月 179万)

目的を伝えてグラフの種類を相談する

  1. 売上データを貼り付け、=== の後に依頼する。
    上記の売上推移をグラフで表現したいです。**売上成長**の傾向を示すにはどのグラフを選べばよいですか?そのグラフがフィットする理由を★5段階で評価し、選んだ理由も教えてください。
    ポイント ① グラフで表現したい目的(売上成長の傾向を見せたい)をしっかり伝える ② グラフがフィットする理由を★5段階で評価してもらう。
    #22 画面 3
  2. 売上推移のグラフまで作ったうえで、折れ線グラフ(★5)を提案。理由:成長の傾向を時系列で示すのに適している、売上を連続的に結ぶことで増加傾向(右肩上がり)を直感的に把握できる。
    #22 画面 4
  3. 目的を変えて聞き直す。
    もし**各月の比較**を示すにはどのグラフを選べばよいですか?そのグラフがフィットする理由を★5段階で評価し、選んだ理由もおしえてください。
    #22 画面 5
  4. 今度は棒グラフを提案。各月の売上を個別に比較するには棒の長さで比べる方がわかりやすい。
    #22 画面 6
元のデータは同じでも、グラフで示したい目的を伝えることで、目的に合ったグラフを提案してくれる。

画像で出力されたグラフの問題点

  • AI にグラフ作成をお願いすると、たいてい画像(図)形式で作成される。スライドに貼り付けることはできる。
    #22 画面 8
  • デメリット:数値を変更したり、再利用したりできない。毎月データ(9月、10月…)が追加されるたびに同じプロンプトでグラフを作っても、Copilot はまだ発展途上なので、出力結果やうまくいくかどうかが不安定。毎回お願いするのも面倒。

結論:グラフの種類は Copilot に相談、グラフ作成は Excel で

  1. Copilot には、更新・修正ができるを作ってもらう。
    更新や修正ができるようにグラフではなくExcelで編集できる表データを作ってください。
    #22 画面 11
  2. Excel 形式の表(月/売上(万円)/成長率(%))が出力される。
    #22 画面 12
  3. Excel で必要な部分を選び、[挿入]タブ → グラフから、おすすめされた棒グラフを選んで作成する。
    #22 画面 13
  4. こうしておけば、来月データが増えても範囲を伸ばすだけで簡単に更新できる。
    #22 画面 14
後から更新や修正が可能な「表」の作成までを AI に任せ、グラフそのものは Excel で作るのがおすすめ。

#23アウトラインからスライド作成

スライド作成に Copilot を活用するコツ。Copilot で作ったテキストベースの Word アウトラインを、自社・自部門のスライドマスターを使った PowerPoint に連携させる方法を学びます。

使用ファイル:設定済みアウトライン.docx参考したい_スライドマスター.pptx(「操作ファイルとプロンプト\#23 アウトラインからスライド作成」)

いきなり PowerPoint を開かず、テキストで構成を練る

提案書や企画発表の資料を作ろうと PowerPoint を開いてタイトルを入れても、手が止まってしまう…。相手に伝わる資料を最短で作るには、最初に PowerPoint を開くのではなく、テキストベースで伝わる構成(アウトライン)を作るのが近道です。

① 提案書の構成を作ってもらう

  1. 大きく3つの内容を入力する:①資料の目的(ゴール)②相手の情報(Copilot は Y さんを知らないので、相手分析の必須項目として 問題意識/インセンティブ(やる気を出す要素)/バリア(やる気をなくす要素))、③前提条件(提案に含める内容)。思いつく限り書き出す。
    #ゴール
    役員のYさんの承認をもらう
    #提案相手Yさんの特徴
    -問題意識:社内の定期健診の受診率が悪いことや欠勤・離職が増えていること
    -インセンティブ:採用や教育コストを減らせること
    -バリア:前例がないことはやりたくない
    #提案に含める内容
    -現状:定期健診の受診率が低い、欠勤・休職者が増えている
    -原因:社員が自身の健康リスクを認識していない
    -課題:未受診者に対してフォローができていない
    -解決策:AIエージェント型健康管理アプリを導入する
    -メリット:リアルタイムで健康状態を評価できる。異常値が見つかったら病院の予約までできる
    -効果:健康意識の高まり(予防) 医療費削減
    -計画:一部部署にて先行導入し効果検証、全社展開
    -行動:本件承認後、経営会議で提案いただきたい
    #指示
    上記の情報を考慮して提案書の構成を作ってください。
    #23 画面 9
  2. 「はじめに(背景と目的)→ 現状と課題 → 解決策の提案 → 期待される効果 → 導入計画 → リスクと対策 → アクション」のような構成案ができる。枠組みが見えると、ゼロから作るより進めやすい。
    #23 画面 12
  3. ここから情報収集や分析結果を盛り込んで骨子を作り上げる。足りない部分を聞いてみる。
    他に含めたほうがよい要素や情報がある場合には追加してください。
    → 他社事例、投資対効果(ROI)の試算、社員の声、セキュリティ対策なども盛り込むべきと提案してくれる。
    #23 画面 13
  4. ROI 試算に必要な情報収集・分析の結果を貼り付け、Word 形式のアウトラインを作ってもらう。
    # 情報収集・分析の結果
    -アプリ導入時のコスト:初期導入費用100万円+月額利用費用200円/人×5万人×12ヶ月=約121百万円/年
    -未導入時のコスト:525百万円/年
    -アプリ導入による年間節約額:525百万円×20%=105百万円
    -導入後4年目に、導入した場合としなかった場合を比較したときのコストがプラスに転じる
    -長期的に見て導入すべきだと主張したい
    ====
    ここまでの内容を元にWord形式でアウトラインを作成してください。
    #23 画面 14
  5. 納得のいくまでラリーを繰り返すと、真っ白なスライドで手が止まっていた状態から、提案書の骨子となる Word のアウトラインができる。
    #23 画面 16

② アウトラインから PowerPoint を作る(Copilot 任せ)

  1. Word のアウトラインを新しいチャットに添付して依頼する。添付のアウトラインを元にPowerPointのスライドを作成してください。
    #23 画面 20
  2. リンクを開くと、構成の内容がスライドに反映されている。
    #23 画面 21
  3. ただし、社内向けの簡易資料なら十分だが、デザインが AI 形式に偏っており、お客様に出すにはまだ改善の余地あり。自社のフォーマットやデザインに寄せたい、と感じるはず。
    #23 画面 29
    自社で使っているスライドのフォーマット例
有償ライセンスの場合 自社のスライドマスターが設定されたスライドから、Copilot で作ったアウトラインを添付して、スライドマスターに合わせたデザインで作成できる(アドオンライセンスがないと使えない)。

③ 無料版でも自社のスライドマスターにアウトラインを反映する

Copilot の有償ライセンス不要。PowerPoint の機能で、Copilot で作った Word のアウトラインを自社のスライドマスターに反映できます。そのためには Word と PowerPoint それぞれに設定が必要です。

#23 画面 36
Word と PowerPoint で対応する部分
WordPowerPoint
見出し1マスタータイトル(スライドのタイトル)
見出し2以降マスターテキスト(本文)
書式(フォント・文字色など)は Word と PowerPoint でそろえておく。例:PowerPoint で游ゴシック・グレーを使っているなら、Word の見出しも游ゴシック・グレーにする。

Word 側の設定(Copilot に書式を変えてもらう)

Word で1つずつ手作業で書式を変えるのは大変なので、Copilot にファイルを添付して書式を変えてもらいます。

ポイント 色は「グレー」のような曖昧な表現(濃い?薄い?)ではなく、#808080 のようにカラーコードで具体的に指定する。
  1. Copilot Chat に Word のアウトラインを添付し、次のように指示する。
    Wordで作成したアウトラインをPowerPointに挿入してスライドを作成したいです。PowerPointのスライドマスターで設定したフォントを反映させるために下記の条件を満たすWord形式で出力してください。
    #条件
    -見出し1 → スライドタイトル	游ゴシック太字24pt#5A5A5A
    -見出し2 → それ以外のテスト	游ゴシック太字20pt#5A5A5A
    -標準スタイル、リスト段落は使わない
    -段落番号や箇条書きも使わない
    -スライド1などの番号はいらない
    -書式設定(太字、色、フォント変更など)は行わない
    #23 画面 42
  2. 完成したファイルでは、スライドタイトルにしたい部分に見出し1、本文にしたい部分に見出し2が設定されている。CtrlF のナビゲーション画面の[見出し]タブで、タイトル・本文のアウトラインを確認できる。
    #23 画面 45
    この出力は Copilot の調子がいい日とそうでない日があり、1回でうまくいかないこともある。日を空けたり、何度かラリーしたりして挑戦してみる。

PowerPoint 側の設定(スライドマスター)

  1. 参考にしたいスライド(自社フォーマット)を開き、CtrlA で全スライドを選択して Delete で一度消す。
    #23 画面 49
  2. [表示]タブ → [スライドマスター]を開く。大きなマスタースライド(親)と、その下のスライドレイアウトがある。
    #23 画面 50
  3. ポイント:一番大きい親のマスタースライドで、[スライドマスター]タブ → [マスターのレイアウト]をクリックし、[タイトル][テキスト]のチェックをオンにする。タイトルとテキストのプレースホルダーが挿入される。
    #23 画面 52
  4. プレースホルダーの位置やフォントなどを好きに調整する。マスタータイトルとマスターテキストのプレースホルダーを CtrlC でコピーし、その下のスライドレイアウトにも貼り付ける(マスターとレイアウトの両方にプレースホルダーがあれば準備完了)。
    #23 画面 53
  5. 右上の [マスター表示を閉じる]。[最初のスライドを追加]または CtrlM でスライドを追加すると、タイトルとテキストの入力ボックスが自動で配置されている。
    #23 画面 55

Word のアウトラインを PowerPoint に取り込む

注意 設定済みの Word ファイルは一度閉じておく。閉じておかないとスライドに反映するときにエラーになる。
  1. 設定した PowerPoint で [ホーム]タブ → [新しいスライド] → [アウトラインからスライド]
    #23 画面 59
  2. 設定を行った Word ファイルを選択する。
    #23 画面 60
  3. しばらく待つと、Word で設定したアウトラインが自社のスライドマスターのスライドに反映される。
    #23 画面 61
    左:Word のアウトライン/右:PowerPoint に反映されたスライド
まとめ
  • 資料作成は「Copilot で構成を作る → Word 形式のアウトラインにする → 自社のスライドにテキストを取り込む」の流れ。
  • [アウトラインからスライド]は Copilot を使わなくても、Word のアウトラインがあれば使える機能。スライドを作る人はぜひ押さえておく。
  • 少し難しいが、できるようになると資料作成がぐっと楽になる。動画を見ながら何度も挑戦しよう。

#24発表準備

完成した資料の添削(セルフチェック)トークスクリプト(発表原稿)の作成想定質問の洗い出しとロールプレイングで、自信を持ってプレゼンに臨む準備を整えます。

使用ファイル:(サンプル)完成した資料.pdf(「操作ファイルとプロンプト\#24 発表準備」)

#24 画面 3
題材:「夏の定時退社週間」導入に関する企画提案資料

① 資料のセルフチェック(添削)

通常は上司や同僚に見てもらうことが多いですが、その一つ前の段階として Copilot に相談するのもおすすめです。

  1. 完成した資料を添付して、シンプルに依頼する。
    この資料を読み込んで、わかりにくい点や改善すべき構成を指摘してください。
    #24 画面 5
  2. あっという間に資料を読み込み、具体的に指摘してくれる。例:「本日のご報告内容に04が抜けている」「グラフの数値が多く視認性が低下している」「定量効果の試算で前提条件の明示がやや不足」など。
    #24 画面 8
  • 指摘をすべて取り込む必要はなく、本当にそうだと思う点だけ取り入れる
  • 今回は「直すべきところ」を聞いたので細かい指摘が中心だが、良い点も挙げてくれると自信になる。
  • 第三者がレビューしてくれるように、1人では気づきにくい伝わりにくさを客観的に整理できるのが AI 活用のポイント。
#24 画面 14

② トークスクリプト(発表原稿)を作る

  1. 完成した資料を添付し、次のように依頼する。
    このスライドの内容をもとに、3分間で話すプレゼンスクリプトを作ってください。聞き手に伝わりやすく、自然な語り口にしてください。
    #24 画面 15
  2. スライドは視覚的に見やすくしているため、すべての説明がテキストに表れていないことも多い。資料をもとに、具体的な時間に基づいて一言一句台本を書いてくれる。台本がないと不安なタイプの人には安心の土台になる。
    #24 画面 17
  3. 「もっとカジュアルに」「経営層向けにアレンジして」などと追加で指示すれば、納得いくまで書き直してもらえる。
    #24 画面 19

③ 想定質問を洗い出す

  1. 発表の場で想定される質問と回答例を出してもらう。相手の特徴がわかる場合は指示して、Copilot に相手になりきってもらう
    この資料について、発表の場で想定される質問と回答例を出してください。発表相手はとても厳しい上司で、理論重視です。特に数字には細かいです。
    #24 画面 22
  2. 「残業削減で3.5億円の人件費削減とあるが、試算の根拠は?」など、数字や理論に細かい上司が聞いてきそうな質問が出る。最初に具体的な質問を洗い出し、回答を用意しておけば安心。
    #24 画面 23
  3. さらに鋭い質問も出してもらう。
    100人に1人しか聞いてこない、痛いところを突かれているなと感じる鋭い質問をしてください。
    #24 画面 28

④ ロールプレイング形式で練習する

  1. 次のように依頼すると、厳しい上司役として臨場感たっぷりに質問を投げかけてくれる。
    実際の場面を想定したロープレ形式で練習をしたいので、1問ずつ質問を投げかけてください。
    例:「この施策で本当に残業が減るという保証はあるのか?数字で示して」
    #24 画面 29
  2. ここは音声入力を活用し、本番さながらに声で回答する。例:「根拠はございます。時給単価2,500円としたときに、削減効果は年間2.1時間です。これはB社の前年実績を参考にしています。対象人数は経営職を除く1万人、期間は2030年までの約6年間を想定しております。」
    #24 画面 30
  3. その都度、話した内容の改善ポイントや改善された回答例までつけてくれる。
    #24 画面 32
  4. [次の質問に進めてください]で次の質問へ。1問ずつなので、次に何が来るかドキドキしながら本番さながらに練習できる。
    #24 画面 34
プレゼンは事前準備をどれだけ入念に行うかで、自信を持って提案できるかが変わる。資料の添削、トークスクリプトの作成、想定質問の準備、気になるものから試してみよう。

#25画像生成

資料や案内状に写真やイラストを載せたいのに、イメージに合う素材が見つからない、検索で見つけた画像は著作権が気になる——Copilot なら言葉からオリジナル画像を作れます。画像作成のコツと、商用利用の注意点を学びます。

使用ファイル:見本鉛筆画.png(「操作ファイルとプロンプト\#25_画像生成」)

① 言葉で画像を作る

  1. 題材:「定例会議の様子」スライド(文字だけで寂しい)に載せる画像を作る。
    #25 画面 2
  2. 次のようにお願いする。作成には少し時間がかかるので気長に待つ。
    オフィスでチームがブレインストーミングしている様子を、落ち着いた色合いのイラストスタイルで。背景は白、PowerPointで使いやすい構図にしてください。
    #25 画面 3
  3. 落ち着いた色合い(セピア調)・背景は白・横長レイアウトで、ブレインストーミングの様子が表現された画像ができる。「人数を3人に減らして」「縦長バージョンにして」などすり合わせるとイメージに近づく。
    #25 画面 4
  4. 実写風の写真にしてください。 と依頼すると、実写風の写真スタイルで作り直してくれる。
    #25 画面 6

② 見本画像からプロンプトを作ってもらう

テキストで具体的に指示するのが難しいときは、イメージ画像を添付して、プロンプト自体を Copilot に書いてもらいます。

  1. 見本画像(鉛筆画)を添付して質問する。
    この画像と同じようにCopilotに画像生成をしてもらうために、どのようなプロンプトを使うとよいですか。
    #25 画面 8
  2. プロンプト例が出る:「鉛筆で描かれたスケッチ風のイラスト。人物がカップを両手で持っている構図。カップから湯気が立ち上っている。シンプルな背景、柔らかい鉛筆の質感、細かい線で陰影を表現。ラフで自然な雰囲気。」→ 絵のタッチに関する表現が使えそう。
    #25 画面 9
  3. 先ほどの写真風画像のチャットにプロンプトを貼り付け、個別の構図(人物がカップを…)は消して、タッチの部分だけ使う。
    鉛筆で描かれたスケッチ風のイラスト。シンプルな背景、柔らかい鉛筆の質感、細かい線で陰影を表現。ラフで自然な雰囲気。
    #25 画面 13
  4. 鉛筆風の画像ができた。スライドに貼り付けると、文字だけより様子がイメージで伝わるわかりやすい資料になる。
    #25 画面 15
    #25 画面 18
注意:見本として読み込ませる画像の著作権・肖像権 特定の芸能人や個人の写真、アニメのキャラクターなどを添付して「同じように作って」とすると、著作権(肖像権)の侵害になるので十分注意する。

③ アイコンを作る

  1. 思うようなアイコンが見つからないときも、参考画像を添付して依頼する。
    これと同じテイストの「AI」をテーマにした画像を4種類作ってください。候補の中から選択をして進めたいです。線の色はグレーでお願いします。
    #25 画面 21
  2. 4種類の候補を作ってくれる。
    #25 画面 22
  3. 選んだものを指定して出力してもらう。右上のアイコンをPNG形式で出力してください。色はすべてグレーでお願いします。 → すべてグレーの画像が出力される。[画像をコピー]して貼り付ければアイコンとして使える。
    #25 画面 24

画像生成の注意点:無料版の利用範囲

  • Copilot を開いたとき、上部に「職場/Web」を切り替えるトグルが表示されていないアカウントは、アドオンライセンスがない無料版
    #25 画面 28
  • Microsoft の利用規約では、無料版には商用利用保証や著作権保証が含まれていない有料版(アドオンライセンス)には含まれている
無料版で生成した画像
○ 利用 OK(社内共有に限定した資料)研修資料、報告資料など
× 利用 NG(社外向け)社外向けパンフレット、販促物、Web・SNS への掲載

特に企業名入りの提案書や顧客向けの報告書に使う場合は、アドオンライセンスで生成した画像を使うか、会社の生成 AI 利用ガイドライン等を確認してから使用する。

画像の取り扱いには注意が必要だが、画像生成をビジネスに活かせば素材を探す時間を短縮し、より伝わる資料づくりの手助けになる。安全に、適切に、クリエイティブに

#26エージェント作成

エージェント作成機能で、自分専用の AI エージェントを作ります。

AI エージェントとは

  • AI エージェント=特定の目的に特化して、代わりに自分で考えたり作業を進めたりする AI。
  • 従来のチャット形式の AI より目的が限定されていたり、質問内容をあらかじめ設計できたり、プロンプトで出力結果をあらかじめ設定しておけたりする。業務で発生する小さな反復作業をエージェントで置き換え、自分の業務専用の AI アシスタントを作るイメージ。
  • Copilot Chat の中で使えるエージェントビルダーは、参考ファイル・ナレッジ参照など高度な機能は一部制限があるが、専門的なコードの知識がなくてもプロンプトベースのシンプルな日本語で作れる。
  • 例:状況・相手・目的などを入力するだけで通達やメール本文を作る文書作成エージェント/トランスクリプトを貼り付けるだけで議事録を作る議事録作成エージェント。毎回同じプロンプトで指示しなくてよい。
#26 画面 10
例:通達作成エージェント

ハンズオン:資料添削エージェントを作る

  1. Copilot Chat の左メニュー[エージェント]の [新しいエージェント](またはメニューの[新しいエージェント])をクリック。
    #26 画面 14
  2. Copilot Studio が開く。「新しいエージェント」になっていることを確認。既存テンプレートから作ることもできるが、今回はトグルを [構成] にして一から作る。テンプレート:なし
  3. 各項目を入力する。
    項目入力内容
    名前資料添削エージェント
    説明あなたの提案や資料から受けてが感じ取るであろうニュアンスについてレビューバックします
    指示Copilot Chat などで作ったプロンプトを入力(下記)
    #26 画面 15
  4. 指示には次のプロンプトを入力する:役割(提案・企画資料のネガティブな印象をポジティブに変換する添削 AI。人が無意識に感じるニュアンスに着目)、依頼内容(リライト、修正箇所に緊急度で優先度を付ける)、添削の着眼点(チェックポイント)、出力フォーマット。
    資料添削エージェントの指示(プロンプト全文)
    ###提案資料「印象」添削プロンプト
    
    #役割定義
    あなたは、ビジネス提案書や企画資料に含まれる**感覚的な印象**を読み取り、ネガティブな印象をポジティブな印象に変換するための添削を行うAIエージェントです。
    論理やデザインではなく、「言葉の選び方・態度・責任の所在」といった**人間が無意識に感じるニュアンス**に着目し、ネガティブな印象をポジティブに変換してください。
    #依頼内容
    以下の原稿を読み、相手に「協力的」「柔軟」「安心感がある」と感じてもらえる表現にリライトしてください。
    修正箇所には、その緊急度に応じて**★1~★5の5段階**で優先度をつけてください。
    #添削の着眼点(3つの基本姿勢と8つのチェック)
    以下の3つの姿勢に基づき、詳細なチェックを行ってください。
    ## 1.【協調・全体最適】(自分本位になっていないか?)
    主語の転換:「弊社」「自部門」だけでなく、「全社」「私たち(プロジェクトチーム)」を主語にする
    全体最適の視点:自部門の利益だけでなく、相手部門や会社全体のメリットを示しているか?
    伴走姿勢:「支援します」「一緒に進めます」といった、安心できる言葉があるか?
    
    ## 2.【柔軟・選択肢】(押し付けになっていないか?)
    断定の排除:「〜すべき」「〜が最適」を避け、柔かい提案に言い換える**。
    代替案の提示:提案が1択になっていないか?他の選択肢も示しているか?**
    実現可能性:**「段階的導入」「パイロット実施」など、現実的な着地点を用意しているか?**
    ## 3.【配慮・責任感】(冷たくないか?)
    丸投げの排除:**「〜にて対応願います」を、「〜を私たちが支援します」という協力姿勢に変える。
    心理的配慮:「ご多忙の中」「ご負担を最小限に」など、相手の状況への想像力があるか?
    # 優先度の基準(★の数)
    ★★★★★(危険):「上から目線」「責任転嫁(丸投げ)」「命令口調」。相手を不快にさせるリスクが高い。
    ★★★★(要改善):「自分本位」「断定が強い」。間違いではないが、柔軟性がなく損をしている。
    ★★★(普通):「事務的」。冷たい印象。もっと「共感」や「全体最適」の視点を足すべき。
    ★★(惜しい):「少し硬い」。丁寧だが、パートナーとしての距離感がまだ遠い。
    ★(洗練):「現状でもOK」。あえて変えるなら、より安心感を与える表現へ。
    # 出力フォーマット
    【優先度:★★★★★】
    >原文:
    >修正案:
    >理由:(どの着眼点に基づく修正か簡潔に解説)
    #26 画面 17
  5. ナレッジ:アドオンライセンスの有無で参照できる範囲が変わる。無料版では社内の SharePoint や OneDrive のファイルから情報を探して答えることはできないが、インターネット上の Web サイトのページなら参照できる。
  6. 推奨プロンプト(Copilot Chat に最初に表示される質問)を設定する。タイトル:指示、メッセージ:この提案書を添削して。右側のプレビューに、推奨プロンプトのボタンが表示される。
    #26 画面 21
  7. 右上の [作成] → 「エージェントが正常に作成されました」→ [エージェントに移動する]。次回以降は左側の[エージェント]からアクセスできる。
    #26 画面 23
  8. 推奨プロンプト[この提案書を添削して]をクリックし、作成した資料を添付して実行する。
    #26 画面 24
  9. ニュアンス的に改善が必要な箇所を抽出し、優先度★5から順に、原文・修正案・理由を示してくれる。資料提出前のセルフチェックに使える。
    #26 画面 25

エージェントの編集と共有

  • 編集:左側のエージェントの […][編集] で作成時の画面を開ける。変更したら [更新]
    #26 画面 27
  • 共有[…][共有]。初期設定は公開範囲が「自分のみ」。「組織内の特定のユーザー」や「組織に所属する全員」を選べる。
    #26 画面 31
注意 プロンプトなどに公開範囲が限られる情報が含まれる場合は、共有先の設定に細心の注意を払う。
ナレッジとして社内データ(Teams・Outlook・SharePoint のフォルダなど)を読み込める M365 アドオンライセンスでのエージェントの使い方は、Microsoft 365 Copilot 講座・Copilot Studio 講座で解説。
AI エージェントは AI 活用の次のステップ。自分の仕事の部分最適を助ける専属アシスタントになる。「この仕事を AI エージェントに頼めないか?」という視点で取り入れてみよう。無料で使えるエージェントビルダーでも、十分に業務で使える価値あるエージェントが作れる。
セクション6 エンディング

#27学びを深めるために

受講お疲れさまでした。最後に、これからの学び方のポイントです。

Copilot を使いこなすには M365 のソフトスキルが重要

  • Copilot は多くの作業を助けてくれるが、掛け合わせるツールそのものの理解があると、指示の精度がぐんと上がる。
    • Excel のデータの持ち方や構造を知っている → データ分析の指示がピンポイントでできる
    • PowerPoint の機能を理解している → Copilot で作ったアウトラインをスライドで編集できる(自由度が上がる)
  • Copilot はまだ発展途上で完全ではないからこそ、職場での実務経験やこれまでのスキルと掛け合わせて使うことが重要。生成 AI の学習とともに、Word・Excel・PowerPoint・Outlook・Teams・Power BI など Microsoft 365 ツールそのものも実務レベルで学ぼう。
#27 画面 9

次のステップ

次に学ぶこと内容
Microsoft 365 Copilot(有償アドオンライセンス)組織内のファイルを検索できる、アプリの中で直接 Copilot を使えるなど、機能がより充実。本講座の内容も同様に使える。有償版にしかない機能や、Microsoft ツールの中で深く学びたい人は Microsoft 365 Copilot 講座へ
エージェント作成(Copilot Studio)業務手順に沿った案内やワークフローの自動化など、AI は「使う」時代から「作る」時代へ。Copilot Studio 講座でエージェントの基礎理解から設計・作成まで体系的に学べる